歯科コラム

桶川の歯医者|アズ歯科 桶川院

いつも詰め物が欠けてしまう方へ

前歯の治療で、 「何度も同じように詰め物が欠けてしまう」 というお話を耳にすることがあります。   それは、 そもそも詰め物で治すべきなのか、 というポイントで考えると解決できるかもしれません。     この赤い矢印で記した3つの前歯が、 「以前から詰めては欠けてを繰り返していて困っている」 という患者さんがいらっしゃいました。   詰め物の治療を繰り返しされているため、 継ぎ接ぎ(つぎはぎ)のような歯になってしまっており、 表面に自分の歯の部分はほぼ残っていない状態です。   詰め物で虫歯を治す範囲としては大きすぎるのです。   コンポジットレジンという材質で詰めてあるので、 経年的に劣化して変色もみられます。   また、 この前歯は以前、神経の治療もされていて、 歯が折れやすくなっていることも心配でした。   以上のことから、 歯を保護するために被せ物の治療をご提案しました。   被せ物は、歯全体を単一の構造体で覆うため、 自分の歯が表面から折れてしまうということがないのです。     治療後の写真です。 白くキレイな被せ物にしてあげることで、 見た目が良くなるだけでなく、 詰め物が欠けたり、歯が折れたりする心配がなくなりました。   この被せ物はセラミックという材質で作られているので、 経年的に変色する心配もありません。     何度も詰め物が欠けてお困りの方は一度ご相談ください。   同じことが繰り返し起こっている場合、 まずはその原因を考えることが大事です。    

2021.10.12

お子さんの歯みがき、何点ですか?

いつも歯みがきをする時に気をつけていることはありますか?   歯ぐきのあたりをマッサージするように、 とか、 歯ブラシを細かく動かして歯と歯の間にブラシが入るように意識して、 とか、 いくつか頭に浮かんでくると思います。   ところが、 お子さんの歯みがきとなると、 嫌がったり抵抗されたりすることもあるので、 「今日はここまでかなぁ」 と、諦めてしまっていませんか?   当院ではお子さんの歯科健診時に、 みがき残しがないかのチェックをするために、 専用の染色液で染めた様子を見てもらうようにしています。   するとこんな感じで、 みがけていないところがピンク色に染まるので、 「この色が落ちるまでみがいてみよう」 と、 鏡を見ながら一緒に歯みがきトレーニングをしています。   いかがでしょう。 みなさん検診に来る前にみがいてきてくれることが多いのですが、 それでも、みがき残しが見えますよね。   みがけているかどうかは個人差がありますが、 よく見てみてください。   みなさん前歯は、みがけているんです。   はい。   みがきやすいところと、みがきにくいところがあるんです。   そのポイントを押さえれば、 歯みがきは今まで以上に短時間で効率よくみがくことができます。   歯みがきができているかのチェックは大事なことです。 気になる方は一度お口の検診に来てください。      

2021.09.28

「くさび状欠損」って?

「冷たいものを飲むとすごくしみるんです」 こう聞くと虫歯があるんじゃないかなと思いますよね。   「でも鏡で見ても黒くなっている感じはしなくて」 虫歯じゃないのにしみることはあるのでしょうか。   あるんです。   それは、知覚過敏です。   知覚過敏の多くは、歯ぐきが痩せて下がった時、つまり歯根が歯ぐきから露出した時に起こります。 本来、エナメル質(歯の表面を覆う硬い組織)が歯の内部に刺激が伝わらないように守ってくれているのですが、そのエナメル質は歯根にはありません。 なので、露出した歯根に冷たい飲み物などの刺激が加わると、キーンとしたしみる感じが伝わるのです。   また、歯根は過度なブラッシング圧により摩耗しやすく、くさび状にえぐられたような欠損が生じやすいのです。 その欠損のことを、形になぞらえて「くさび状欠損」と呼びます。   この写真の中では、   この部分です。   あまり聞き慣れないと思いますが、決して珍しいものではなく、 誰にでも起こり得るので覚えておいてください。   このような欠損が生じていて、かつ知覚過敏の症状がひどい場合は、 痛みの症状を抑えるために、コンポジットレジンを用いて欠損を補う治療を行います。   こちらが治療後の写真です。   こうした治療を行うことで知覚過敏のしみる症状を改善することはできるのですが、 この部分に欠損ができてしまった根本の原因を取り除かなければ、また再発してしまいます。   では何故、虫歯ではないのに歯ぐきが下がって、欠損ができてしまうのか。   主な原因は、先ほど述べたように、 過度なブラッシング圧(強い歯みがき)によるものです。 エナメル質はとても硬い組織なのですが、毎日過剰なブラッシング圧がかかり続けると、少しずつ摩耗していきます。 歯周病で歯ぐきが下がって歯根が露出している方はより進行が早くなります。   さらに、咬合力もその欠損の原因の一つとされています。 歯ぎしりや食いしばりなどの強い咬合力によって、歯と歯ぐきの境目のところに応力が集中し、歯の表面が少しずつ破壊されていくのです。   いずれも、適切な歯みがき指導や治療により予防できるものです。   ・虫歯じゃないのに歯がしみる ・歯ぐきが下がってきた ・歯の根元にえぐれたような形がある   このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。    

2021.09.17

お子さんの歯ぐきが腫れてたら

「うちで子どもの歯みがきをしていたら歯ぐきが腫れていて」 という相談を受けることがあります。   歯の根元のところの歯ぐきがプクッと腫れていますね。 こんな状態になっていると、自然に治ることはありません。   これは、虫歯が原因で、虫歯菌が歯の神経のところに感染し、 歯の奥のほう、歯ぐきや骨のあたりまで炎症をおこしてしまっているのです。   この写真の歯は乳歯なので、この腫れてるあたりには、 これから生えてこようとしている大人の歯も埋まっているので注意です。   炎症を放置していると、大人の歯にまで影響することもあるのです。   このような場合の治療は、まず原因となっている虫歯を削ります。   すると、このように、歯の内部、神経のあたりが見えてくるのですが、 炎症をおこしているので、中から血液や膿が出てきます。   これらをきれいに洗浄し、歯の内部をきれいに保つことで、 中の炎症が少しずつ落ちついてきます。   治療後、このように腫れが落ちついたら、 通常の虫歯治療と同じように、白い詰め物をします。   ここまでくれば安心です。 あとは、大人の歯への生え代わりを待ちましょう。   もし、グラグラする感じが強かったり、大人の歯への生え代わり間近であれば、 このような治療はせず、抜歯をする場合もあります。   まずは、気になる感じを見つけたら早めに教えてください。 一緒にお子さんのお口の健康づくりを頑張りましょう。    

2021.08.15

歯の移植

健康な親知らずが残っていればうまく活かせる場合があります。 どこか周りの歯がダメになって抜歯をしないといけなくなってしまった際、その親知らずを移植し、新たな歯として機能させることができます。 ケースによっては難しい場合と保険適用外の場合もありますが。   今回は左下の親知らずが横をむいて生えており、そのせいで手前の歯がダメになってしまったケースです。 処置前の写真とレントゲンです。 CTを用いて親知らずの深さや顎の中の神経との位置関係を調べます。   親知らずに大きな虫歯はなく、手前の歯とのサイズも近いことから患者様と相談の上移植をして保存を試みることになりました。   ここから血などが苦手な方は見ない方がいいかもしれません。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 親知らずを抜歯します。   手前の抜歯した部分に親知らずを移植し、位置を決め固定します。   この状態で骨や歯茎とくっつくのを待ちます。 処置後1ヶ月の状態です。 歯の揺れもなくうまく移植できています。 一度抜歯してからの移植であるため、ここから歯の中の神経をとる治療をおこない被せ物で噛み合わせを構築していきます。   歯の状態によって適していない場合や、部位によっては保険が適用できない場合もあります。 様々なケースに対応しております。 お気軽にご相談ください。 治療期間 2ヶ月 治療費  保険診療     約¥10,000 治療のリスク 移植したものが生着しない可能性がある  

2021.08.12

どんな虫歯が危険?

虫歯治療といっても、その大きさや部位により歯を削る範囲は異なります。   二つの写真を見比べてみてください。     どちらの写真が虫歯が進んでいると思いますか?   上の写真の方がはっきり黒く見えることから、虫歯が進んでいるように見えませんか?     実はこの二つのケースでは、下の写真の方が虫歯が進行しています。   実際の治療の様子を見てみましょう。     表面からはっきり黒く見えないのですが、 歯と歯の間から進行しているので、 中では大きく穴が空いてしまっているのです。   ちなみに上の写真のケースでは、 溝の部分の虫歯を削って埋めます。   鏡で見てみて、なんとなく色が悪くなっているようなところがあったら教えてください。   痛いなどの症状が出てくる前に早期発見、早期治療することが大切です。      

2021.07.30

脳卒中にも影響する歯周病?

今日は歯周病についてのお話です。   歯周病は血液疾患、呼吸器疾患のほか全身にさまざまな影響を及ぼすことがわかっていますが、脳卒中との関連も注目されています。 問題になるのは歯周病原因菌です。 歯周病や虫歯を放置することで、歯肉などの傷から菌が血管内に入り、 心臓の弁に菌が付着すると感染性心内膜炎という病気になるだけでなく、 その菌が血液を介して脳に流入して、細菌性の脳動脈瘤をつくることがあります。 厄介なことにこの細菌性脳動脈瘤は、脳内の細い血管にできやすく、脆く破裂(くも膜下出血)しやすいのです。   歯周病は首の動脈(頸動脈)の動脈硬化を引き起こす可能性も指摘されています。 さらに脳卒中を発症後は、麻痺や筋力の低下で歯磨きが難しくなることも多くなります。 歯科通院による歯周病対策は、脳卒中の予防・再発を防止するうえで重要な意味をもつのです。   当院における歯周病治療の一例をお見せします。 治療前 治療後   定期的な歯周病検査、治療を行い、 歯周病の進行予防、そして脳卒中の予防に努めましょう。    

2021.07.20

歯の隙間が気になったら

歯と歯の間に食べ物が "はさまって" しまうところってありますか? その度に楊枝でとってるなんて話も耳にすることがあります。 もしかしたらそこ、簡単に治せるかもしれません。   ある患者さんの写真です。 前歯の隙間に食べ物が "はさまる" というお悩みがありました。 よく見ると、歯と歯の間が磨きにくいのか、プラークが溜まっているのがわかります。 とってみましょう。   そうすると、以前虫歯の治療をした跡が見えました。 もともと歯と歯の間に虫歯があったようですね。 一度治療をされているようですが、 時間が経って材質が劣化してしまい、黄色く変色しています。 このような状態が続くと、その部分からまた虫歯ができてしまいます。 治療を始めましょう。   詰め物をとって、内部をキレイにしていきます。 ここに新しい詰め物をするだけだと、食べ物が "はさまる" のは改善しません。 今回は、歯と歯の間に隙間ができないように、 材料を盛り足して、歯の形を変えます。   治療後の写真です。 隙間がなくなり、隣の歯とピッタリくっついているのがわかります。 この状態なら食べ物がはさまりづらくなり、磨きやすくなるので安心です。   自分の歯を大きく削ることもなく出来る治療法なので、 気になる方はぜひご相談ください。    

2021.07.16

目立たない入れ歯

  歯がなくなってしまった場合の治療方法として ①ブリッジ ②入れ歯 ③インプラント があります。 周りの歯の状態、歯がなくなった部分の骨の状態、お身体の状態、また保険適用内外の選択によって治療方法が限られてくる場合があります。 患者様の年齢によってはあまり大掛かりな治療は希望されない場合もあります。   下の奥歯がない患者様が治療相談で来院されました。 お話を聞くと体への負担の少ない治療を希望されていました。 以前は入れ歯を使っていたが、違和感があるのと入れ歯の金具が目立つのが気になり使わなくなってしまったとの事でした。 口の中の状況と負担の少ない治療を希望されていることから、治療方法として入れ歯をすすめさせていただきました。 しかし、保険の入れ歯で作り直す場合、設計上金属の金具は必要になり、以前使用していたものと同じような入れ歯になってしまいます。 そのため相談の結果、金具を使わない、目立ちづらい保険外の入れ歯ですすめることになりました。   変形の少ないシリコンを用いて型取りを行います。 模型上で丁寧に作製していきます。   作製したものを調整しお口の中で合わせていきます。 装着後の写真です。   金具がなく目立ちづらいのと、歯茎との隙間も少なく噛みやすいとのことで喜んでいただけました。 治療方法として入れ歯を選択された場合でも、審美的に考慮した作製をすることが可能です。 様々なケースに対応しております。 お気軽にご相談ください。 治療期間 2ヶ月 治療費  ¥150,000   +   tax 治療のリスク 入れ歯が欠けてしまう可能性がある

2021.07.09

鏡を見て黒い点が気になったら

洗面所で歯を磨いて、お口をゆすいだら、 鏡にニィーってして、 歯を見ることはありませんか?   磨き残しがないか確認するのは大事なことです。   そしたら、 「あれっ、黒い? 虫歯?」 気になるものを見つけてしまうかもしれません。   そんな時は、 私たちにご相談ください。   この方は、前歯の間に黒い点のような部分を見つけ、 気になるとのことでした。 これは、以前虫歯の治療をした時に詰めた白い詰め物が、 月日が経って劣化してしまっているのです。 そうなると接着も弱くなり、その部分からまた虫歯が広がってしまいます。   この場合、劣化した詰め物を削って歯の表面をキレイにしたら、 そこにまた新しい詰め物を詰めるのです。   こちらが詰めた後の写真です。   自分の歯を大きく削ることもなく、このようにキレイになります。 詰め物がピッタリになると、 歯と歯の間にデンタルフロス(糸)を通す時も スルッと通るので、歯磨きも楽になりますよ。       お次はこんなところに黒い点があります。 こういう虫歯も多いんです。 歯ぐきが下がって歯の根元が露出してしまっているのですが、 そこは虫歯のリスクが3倍くらい高くなります。   この黒くなってしまっているところを削ってキレイにしたら、   こんな感じで白い詰め物を詰めます。 表面がツルツルになるので、汚れもたまりにくくなります。         よーく見てみると、奥歯の黒い点も見つかります。 奥歯の根元が黒くなり、穴があいています。 虫歯ですね。 同じように虫歯を削って、詰め物を詰めましょう。   白くキレイになりましたね。   奥歯の根元は自分で見づらいところですが、 歯ぐきをマッサージするような感覚で歯ブラシを当てて磨くと、 汚れを落としやすくなるので試してみてください。         このような大きさで見つかった虫歯は、 治療時に痛みがなく、麻酔なしで治療できることもあります。 また、削ってその場で詰めるタイプの治療になるので、 どれも1回で治療が終わります。   おうちで黒い点が見つかったら教えてください。 小さいうちに早めに見つけて、早めに治しましょう。    

2021.06.26