口腔育成

桶川の歯医者|アズ歯科 桶川院

赤ちゃんのお口がポカン

みなさんこんにちは。 暑さの厳しい真夏が終わりそろそろ秋に突入ですね。 私は焼き芋が好きなのですがチーズを乗っけて食べるのが 大好きです。 オススメの焼き芋料理があったらぜひ教えてください。 さて、前回は口腔機能発達不全症についてお話ししました。 人間本来の鼻呼吸ではなく常に口で呼吸する子や 3歳を過ぎても唇を閉じるのが苦手な子が増えていることにより 機能の発達不足が起きています。 そして「唇を閉じるのが苦手」なため 近年お口がポカンと開いている子の割合が増えてきています。 2021年、このことを問題視した新潟大学の研究グループが3歳から12歳の子どもを対象に、 日本で初めて“お口ぽかん”(口唇閉鎖不全)に関する全国大規模疫学調査を行ったそうです。 そして小児期のお口ぽかんの有病率を明らかにしました。 非常に興味深かったので研究結果をシェアさせていただきます。 本研究成果のポイント 日本人の子どもたちの 30.7%が日常的なお口ぽかんを示していました。 日本全国のそれぞれの地域において、お口ぽかんを有する子どもの割合に差は認められませんでした。 お口ぽかんを有する子どもの割合は年齢とともに増加していました。 「唇にしまりがない」、「鼻がつまる」、「音を立てて食べる」など、12 の質問項目がお口ぽかんと関連していました。 子どものお口ぽかんは、自然の改善が期待しにくい疾病である可能性があります。 みなさんはこの結果を見て何を感じましたでしょうか。 私は、お口ポカンは「そのうち良くなる」ことはなく、 今は仕方ないね。 で、終わらせられないな!と強く感じました。 またなぜこの研究が大規模に行われたかというとお口が閉じていないことにより顎顔面の成⻑と発達が妨げられることにあります。 小児期に口や顔面の骨格、筋肉などの軟組織、咬合(かみ合わせ)、および⻭列弓(⻭並び)に不均衡が生じます。 特に、異常な話し方や嚥下習慣、舌を突出する癖、お口ぽかん(口腔機能発達不全症)、 口呼吸、および異常な食習慣などの口腔習癖は、子どもの口の健康な発達に深刻な悪影響を及ぼします。 中でもお口ぽかんは、口唇や顔の表情筋の弛緩と過緊張、口呼 吸、不自然な口唇の⻑さや鼻から下の顎の大きさの増加などと関連していますので歯並びに大きな影響を及ぼします。 赤ちゃんに見られるゆるっとした可愛いさは見つめていたくなりますが、 お口ポカンの健康被害は実に多いことがおわかりいただけましたでしょうか。 じゃあいつから(年齢)、どうやって気をつけたら良いか? 最後に記して今日のブログは終わりたいと思います。 それはズバリ、 赤ちゃんのうちからです。 お口が開いていて良いとされる時間は ご飯を食べている時やおしゃべりしている時、 大きな口を開けて笑っている時 そして運動をした後くらいでしょうか。 それ以外の時間は赤ちゃんのうちからお口がポカンとしないよう気をつけてみてください。 そして、どうやって気をつけたら良いか? それはズバリ年齢によって様々です。 どの年齢でも言えるのは「姿勢」に気をつけておいてほしいことでしょうか。 お子さんのお口がポカンと開いていて悩まれているパパママさんは ぜひ一度アズ歯科桶川院へご相談にいらしてくださいね。 次回は呼吸についてお話ししたいと思います。 それではまた♪

2024.09.12

唇を閉じるのが苦手な子や、口で呼吸する子が抱える「口腔機能発達不全症」

こんにちは、歯科衛生士の長崎です。 ブログを書き始めるぞと意気込んでいたのに、すっかり久しぶりの更新になってしまいました。 実は、わたしには2歳の息子がいます。今年の4月から保育園に入園し、私もワーママとして働き始めました。 そしたらびっくりするくらい毎日があっという間に過ぎてしまい、ブログまで手が回らなかった…という言い訳です。 少しずつ更新していくので、どうぞよろしくお願いします。 口腔機能発達不全症について さて、今回の投稿では「口腔機能発達不全症」についてお話しします。 前回は、子どもの口腔育成が大切だとお伝えしましたが、多くのパパママが心配するのはやはり『むし歯』ですよね。 最近では、むし歯にかかる子どもは減っている一方で、唇を閉じるのが苦手な子や、口で呼吸する子が増えてきています。 こうした背景を受けて、平成30年から「口腔機能発達不全症」という新しい疾患名が設定され、全国の歯科医院での支援が進められるようになりました。 口腔育成や口腔機能発達不全症という言葉はまだまだ普及していないように感じますが実は6年も前から問題視されていたんです。 そしてむし歯の問題より口腔機能発達不全症であるお子さんの割合の方がグングン増えてきています。 口腔機能発達不全症とは この「口腔機能発達不全症」とは、健康な子どもでも食べる、話す、呼吸するなどの口の働きが十分に発達していない、または正しく機能していない状態を指します。 たとえば、歯並びの乱れや噛む力の不足が原因で、食べることがうまくできない子や、正しい音を発音できない子がこれに当てはまります。 また、呼吸の問題も見逃せません。本来、鼻で呼吸するのが理想ですが、口で呼吸する子どもが増えていることが問題視されています。口呼吸は、歯並びや顔の形にも影響を与え、むし歯を悪化させる原因にもなります。 もし、お子さんが寝ているときにいびきをかいたり、口が乾燥していることが多い場合は、口呼吸をしている可能性があります。 これらの問題は、子ども自身が「普通」と感じていることが多く、最初に気付くのはパパママさんです。この機会に、お子さんの口元に目を向けてみてください。もし気になることがあれば、ご相談くださいね。 健康の土台を作るのは、赤ちゃん期から成人期までが非常に大切です。 今一度お子さんの口腔機能発達不全症が見られないかチェックしてみてください。 子どもの口腔機能を育てるために そうそう、子どもの口腔機能を育てるためには体を育てることも大切です。 最近は酷暑や急な悪天候が続き中々お外で遊ぶ時間も減ってしまうと思いますが室内でできる身体を使った遊びや児童館などうまく利用しお子さんの身体を動かしていきましょう。 水分補給もしっかりして(スポーツドリンクは要注意です)皆さんもお身体ご自愛ください。 次回のブログでは、「口腔機能発達不全症」で見られる具体的な状態について詳しくお伝えしようと思います。キーワードは【お口ポカン】です。 ぜひまた覗きに来てください。

2024.09.04

0歳からはじめる子どもたちの口腔育成

生きる上で必要な力「呼吸と摂食嚥下」 みなさんは、自分が赤ちゃんから大人になるまでに必要な、呼吸と摂食嚥下という生きる上で必要な力を意識したことがありますか? 実は近年、子どもたちは様々な便利グッズや食事内容の変化、外遊び時間の減少、スクリーンタイムの増加などの環境の変化により、お口と体に大きな影響を受け呼吸の仕方や食べ方が育まれなくなってきています。 その影響に お口が常に開いていて口呼吸 歯並びがガタガタ 5歳を過ぎても発音が不明瞭 いびきをかいている こういったことがあげられます。 これは子どもだけの問題ではなく、周りの環境が影響していることがほとんどです。 便利な育児グッズに親側は助けられることも増えましたが 子どもにとって必要な動きや経験が減少してきています。 様々なものは進化しているのに、現代人は生きるために必要な呼吸や摂食嚥下そしてお口の機能は身につかず低下(退化ともいえる)しているのです。 このブログでは、0歳から始める子どもたちの口腔育成についてお伝えしたいと思います。 0歳から始める口腔育成 なぜ"0歳から"かというと、実はお口にも成長期があります。 お口の成長期は主に6歳ごろをピークとし、それ以降は緩やかに上昇、維持、そして下降していきます。 下降すると口腔機能低下症となり、口だけでなく全身の問題につながります。 口腔機能を高めるには乳幼児期に「口腔育成」に取り組むことが重要です。 最初に話したように、私たち大人は呼吸の仕方や良い食べ方を身につけてきましたが、学んできた方はそう多くいません。 そのためこれからは専門職とチームとなり、お子さんに合わせた指導を行うことが必要です。 ここまで読んでくださった皆さまはアズ歯科が0歳からのお口を大切にしている理由がなんとなくわかったのではないでしょうか。 赤ちゃんの子育ての悩み、姿勢、そして歯のことについて何でもお気軽にご相談ください。 これからブログで口腔育成について少しずつ発信していきます!🦷 記事筆者:歯科衛生士 長崎 玲菜

2024.05.24