歯科コラム

桶川の歯医者|アズ歯科 桶川院

どうやって大人の歯に生えかわるの?

子どもの歯を乳歯、大人の歯を永久歯と言います。 みなさんの多くは小学生くらいで乳歯から永久歯に生えかわるのですが、実はその順番も大体みんな同じなんです。 「これって、大人の歯なんですか?」 「あと何本くらい子どもの歯が残ってるんですか?」 といった質問をよく聞くので、今日はそのお話をします。 まず、乳歯は上下合わせて20本です。 当たり前の話ですが、乳歯は20本すべて抜けるのです。 その代わりに永久歯が生えてくるのですが、永久歯はその奥にさらに上下左右2本ずつ増えて合計28本になります。 抜けた歯をとっておく人はいると思いますが、その度に歯ならびを記録している人はいないと思います。   それでは、同じ人の生えかわり真っ只中の写真を時系列順でお見せします。 下の歯からです。 矢印の色を見てください。黄色は乳歯、青色は生えてきたばかりの永久歯です。 (※ 矢印がついていない歯はすべて永久歯です。) 次に上の歯です。 はい、こんな感じですべて大人の歯になりました。 ちなみに、この変化は1年足らずの期間でおきたことです。 乳歯から永久歯への生えかわりは次々に進むのですね。 このあと1〜2年後にはさらに奥に1本ずつ永久歯が生えてきます。   それでは、別の人の写真をお見せします。 はじめのうちは前歯にすき間があったのですが、 乳歯から永久歯への生えかわりが進むにつれて、自然にすき間がなくなりました。 このように、乳歯から永久歯への生えかわりの期間には、歯のすき間や捻れ、八重歯の状態など、歯ならびも刻々と変化していきます。 人によってはどんどん歯ならびがわるい方向に進んでしまうことがあるので、定期的な医院でのチェックをオススメします。 また、生えかわりの途中だと歯みがきがしづらいだけでなく、生えてきたばかりの永久歯は虫歯菌に対して抵抗力が弱く、虫歯になりやすいので、定期検診の時には一緒にフッ素塗布などの虫歯予防も行います。   歯ならびがキレイで白い歯がならんでいると、美しいですよね。 そんな理想的な口元にするためには、大人の歯への生えかわりの時期はとても大事なんですよ。

2020.09.30

できるだけ歯を削らない治療

主訴:歯の隙間が気になる、ものがはさまる 下の歯と歯の間に隙間があり、食事の際にはさまって気になるとのことです。   こういった場合の治療方法は   1、歯を削って被せ物で形を変え、隙間をなくす メリット:審美的できれい、材質によるが強度が強く長持ちする デメリット:歯を大きく削る必要がある   2、矯正治療で歯を動かし隙間をなくす メリット:歯を削る必要がない デメリット:治療期間がかかる、装置をつけるため違和感がでる、保険外診療になる   3、歯を削らず、最小限の詰め物で形を変え、隙間をなくす メリット:歯を削る必要がない、回数が少ない デメリット:詰めたものが取れてしまう可能性がある 患者様と相談した結果、3の治療方法で対応することになりました。   表面の汚れをとり、詰め物がつきやすいよう研磨をおこないます。 それぞれの歯を医療用の樹脂を用い少しずつ形を修正していきます。   処置後の写真です。   歯自体をまったく削らず、審美的に修正することができました。 食べ物がはさまることも減り、喜んでいただけました。   治療期間 1日 治療費 1本 ¥30,000~ 治療のリスク 詰めたものが取れてしまう可能性がある    

2020.09.21

1本からでも白くできます

歯を白くしたいというご希望のある方は結構いらっしゃいます。   ・歯の表面にステイン(着色汚れ)が付着している ・もともと歯の色が黄色っぽい ・神経をとった後に黒く変色してしまった などなど、歯の色が気になってくる原因はさまざまです。   その中でも、 神経をとった歯が黒くなってしまうケースは、周りの歯の白さと比べて目立ってしまうため、より気になってしまう方は多いようです。   今日は、その黒くなってしまった歯だけを白くする方法をご紹介します。     こちらをご覧ください。   前歯が1本だけ黒く変色してしまっていますね。 この歯は数年前に神経をとる治療をされたとのことでした。 一度神経の治療をされている場合、必ずその治療時の穴を埋めている部分があります。   歯の裏から見た↑この部分です。   ここに、ホワイトニング専用の薬剤を入れます。 数日ごとに数回この薬剤を交換して、歯の白さがちょうど良くなるまで続けます。   すると、、、       このように白くなります。       今回は1ヶ月ほどで、ここまで白くなりました。   裏から見ても、キレイになりましたね。   この治療は痛くないし、1回あたりの処置時間も数分で済みます。   「以前治療してから歯の色がわるくなってしまったんだよなぁ」 という方にオススメの治療です。   歯を削らずに白くできますよ。     治療期間 1ヶ月 治療費 約50,000円 + 税 治療のリスク 色が後戻りしてしまう可能性あり    

2020.08.31

銀歯の下の虫歯

銀歯の下の虫歯(セメントの取り残しによる) 主訴:歯の間が気になる、検診も一緒に希望 年齢とともに歯茎が下がってきて食べ物がつまるようになり、最近歯間ブラシを使うようになった。 ただ、なかなか通らない部分があることに気づき、久しぶりの検診も兼ねてチェックして欲しいと来院されました。 検診も一緒に希望されたため、レントゲン写真撮影、口腔内写真撮影、歯周病検査、ブラッシングのチェックを行っていきます。 そして、患者様が気になっていた部分をマイクロスコープで確認すると、銀歯を装着する際に使用するセメントが残っており、歯と歯の間を埋めてしまっています。 数年前に治療を受けたとのことです。 その状態が下の写真です。   この状態では歯ブラシで歯自体を磨けず、歯間ブラシも通りません。 しかし、汚れは中に入ってしまう状況です。 歯を傷つけないように、マイクロスコープを使用しセメントを除去していきます。 固まったあとのセメントはとても硬く簡単には除去できません。   一部除去した状態です。 歯石を除去する超音波の機械を用いても硬く、完全に除去できません。 そのため虫歯を削る機器で歯を触らないよう慎重に除去していきます。   完全に除去しました。 するとセメントが残っていた影響で、隣の歯の金属の下に虫歯ができてしまっています。 患者様には虫歯の治療が必要な旨を説明しました。   セメントの取り残しは時間が経過することで硬くなり、歯石のように歯にこびりついてしまいます。 それが原因で歯周病や虫歯が進行してしまう可能性があります。 こういったことを防ぐために当院ではマイクロスコープを通常の診療で使用し、精度の高い診療レベルを提供しています。 お口の中に気になる部分がある方はお気軽にご相談ください。 治療動画は当院公式のyoutubeチャンネルにあります。 ぜひご覧ください。 https://www.youtube.com/watch?v=zMBvGXxO8os  

2020.08.21

歯ぐきの中にも歯石はある?

歯周病の治療をしている、もしくは定期検診を受けている方にはよく話すのですが、今日は歯石について少しお話したいと思います。 まず歯石とはなんぞ?という方のために簡単に説明します。 細菌の塊である歯垢が、不十分なケアにより歯に付着したまま放置されると、唾液に含まれているリン酸やカルシウムが沈着して石のようになります。この歯垢が硬く変化(石灰化)したものが歯石です。 (ちなみに、歯垢1mgには1億個以上の細菌が存在しています・・・)   こんな感じのイメージです。 「いやいや、そんなこと言われてるけど自分は毎日歯磨きしてるし、鏡で見ても付いてないから大丈夫だよ」という方、結構多いんです。 実は、見えない場所、歯ぐきの中にも潜んでいるのです。 この画像を見てください。   歯ぐきは少し下がってきてるけど、さっきみたいな歯石は付いてないですよね? でもこの時、歯周病の検査をしたところ、歯ぐきの中にも歯石が付いていることが分かったのです。 なのでその歯石をとるための手術をしました。 ※そういうのあんまり見たくないという方は、画像を見ないでとばしてください。     これです。 これは手術で歯ぐきを一部めくって、中を見ているところです。 黒いの見えますか?これが歯ぐきの中にある歯石です。 こうして見ると一目瞭然ですよね。 それを丁寧にとっていくと、   このように歯ぐきの中、根の表面もツルツルになります。 歯石がなくなれば、ひとまず歯周病の進行は止まります。 そして手術の後は数週間もすれば何もなかったかのようにキレイに治ります。 それがこちらです。   歯石がとれたことにより、腫れていた歯ぐきも引きしまって健康的になりました。 ちなみにこの患者さんは、手術後の痛みはまったく感じなかったとのことでした。 もしさっきの歯石があのままずっと残っていたとしたら、もっと歯周病が進行して、抜かなきゃいけなくなることだってあります。 そうなる前にまず検診を受けてください。 そして歯周病が早期にわかれば、このような手術を受ける必要もなく、衛生士さんのクリーニングで十分治ります。 このように歯ぐきの中に歯石がついていたとしても、ちゃんと治療を行ってメンテナンスを継続すれば大丈夫です。 歯周病を放置しないように。 自分は大丈夫、と見て見ぬふりをしないように。 見えていないところに、歯石が潜んでいるかもしれませんよ?

2020.08.03

入れ歯の掃除ってどうやる?

当院の患者さんには、入れ歯を使っている方もたくさんおられます。 そんな中、よく聞かれるのが、入れ歯のお手入れについてです。 まずはこちらの写真をご覧ください。 上の歯も、下の歯も、全部、入れ歯です。 歯が欠けてる?抜けてる?ように見えるのは、総入れ歯の人工歯の部分が取れてしまっているわけです。 この患者さんは、新しく入れ歯を作り直したいという理由で、いらっしゃいました。 たしかに歯がない部分も気になるのですが、実はもう一つ気になる部分があるのです。 それは、、 ココです。 よく見ると、切れ込みのような線が入っていますよね。 これは何故、できたのでしょうか。 その答えは、患者さんに聞いてみてわかりました。 「えっ、入れ歯って、歯ブラシに歯磨き粉つけて、自分の歯みたく歯磨きしちゃダメなんですか?」 そうなんです。 入れ歯と、自分の歯は、同じように磨いてはいけないのです。 入れ歯の素材はプラスチックのようなもので、本物の歯に比べると柔らかいため、歯磨き粉を使って磨いてしまうと、削れていってしまうのです。 この患者さんは長年このような歯磨きをしていたために、大きな削れ方になりましたが、間違った磨き方をしていると、表面に細かなキズがつき、汚れがつきやすくなり、臭いの原因にもなってしまいます。 入れ歯の磨き方のポイントをまとめると、 1.義歯用ブラシを使用する 2.必ず外してから、洗面器の上で流水下で磨く 3.ゴシゴシと力を入れすぎないようにする 4.毎食後のお手入れに加えて、就寝前は義歯洗浄剤を使用する 歯磨きと同じで、入れ歯を長持ちさせるためには、毎日のお手入れはとても大事なことです。 うまくお手入れができていないと、 こんな感じで、入れ歯にも歯石のような汚れがついてきてしまうのです。 これをとろうとしてゴシゴシしすぎると、また余分に削れてしまい、新たな汚れの付着につながるだけでなく、内面を磨きすぎると、削れてすき間ができてしまい、そのうちにゆるい入れ歯になってしまいます。 入れ歯の正しい清掃方法だけでなく、 ・入れ歯があたって歯肉が痛い ・入れ歯が外れにくい、あるいは外れやすい ・入れ歯が安定しない ・入れ歯がこわれた こんな入れ歯のお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。 入れ歯の問題は人それぞれです。 一人ひとりに合った、解決方法をご提案いたします。

2020.07.03

セラミックは汚れがつきづらい

虫歯などで形態が崩れてしまった歯は、元の形に戻してあげる必要があります。 その際、部分的な詰め物で治したり、型取りを行って被せ物を作ったり、様々な修復方法があります。 また、材質でも保険内適用のもの、保険外でのみ作製できるもの、など治療のパターンは数多くあります。 保険内治療のものでも、丁寧な治療を行い、定期的なメンテナンスを受けていけば、すぐに大きな問題が出ることは少ないと考えます。 しかし、使用できる材質には限界があり、保険のルール内で認められている物でしか治療を行うことができません。 強度が弱く割れてしまったり、変色して黒くなってきてしまったり。   歯にとって一番良いことは、虫歯にならず治療を受けないことだと思います。 もし、虫歯などで治療を受ける必要がでても、できるだけ精度の高い治療を受け、メンテナンスによってその状態を維持していくことが大切です。   被せ物や詰め物がダメになってしまい、再度同じ歯の治療を行うと、残っている歯の量が減るため、その歯の寿命が短くなってしまいます。 そのため、より精度の高い治療を受けることをお勧めする場合があります。 保険外診療ではよくセラミックを使用します。   セラミック治療のメリット・デメリット メリット ・天然の歯に限りなく近い色のため目立たない ・歯茎との境目がわかりずらい ・金属アレルギーの心配がない ・生体親和性に優れている ・表面が滑沢のため汚れがつきずらく、虫歯や歯周病になりずらい ・着色、変色が起こりにくい デメリット ・稀にわれてしまう事がある ・保険適用外のため治療費が高くなる ・強度の高いセラミックを選択した場合、稀に相手の歯を痛めてしまう場合がある   見た目などの理由でセラミックを選択する患者様もいらっしゃいます。 もちろん審美的に優れているため、周りの自分の歯と近い色合いで作製できます。 しかし、再度虫歯にならないためには適合精度が良く、いかに表面が滑沢であるかが重要だと思います。 しっかりとした作業工程を経て作製したセラミックは表面が滑沢で汚れがつきづらく、経年的にセラミック自体の変色も起こしません。   下の写真は歯磨き指導にあたって、汚れの付着状況を患者様に確認してもらうため、汚れを染めだしています。 3枚とも1番奥の歯がセラミックです。   見て分かるように、セラミック表面には汚れの付着がありません。 それだけ表面がつるつるしている証拠です。   医院によってお勧めする材質や理由は様々ですが、保険外治療のメリットは精度の高さと再発の少なさだと考えます。 被せ物の材質や治療の方法など、気になる点がありましたらお気軽にご連絡ください。

2020.06.07

よーく見てみると

虫歯の治療をする前の写真です。 この写真のどこかに虫歯があります。 どこにあるか、わかりますか? 実は・・・・・ ここにあったんです。 お家の鏡で、よーく見てみてください。 こんな感じの黒い影があったなら、それは虫歯かもしれません。 この虫歯をしっかり削って取り除き、 白い詰め物をした後の写真です。 これは前歯だったので、目が良ければ何とか見つけられる人もいるかもしれません。 はい、次は奥歯です。 しかも、 すでに一度虫歯の治療をされている歯であり、金属の被せ物がついています。 さて、どこに虫歯があるのでしょうか。 まずは被せ物を外してみましょう。 わかりましたか? では、さらに金属の土台を外してみましょう。 こんな状態です。 まだ、わかりづらいでしょうか。 それでは、これを上から覗いてみます。 はい、この黒くなっているところが虫歯でした。 これだとさすがにお家の鏡を見て、 「おや、ここに虫歯があるぞ!」 と気づける人はいないのではないかと思います。 ということで、 定期的に歯科医院で検診を受けることをオススメします。 ちなみにこの2ケースは、いずれも痛みがあったわけではありません。 しっかり検査を行った結果、見つかった虫歯なのです。 もし、この発見が遅れたなら、 虫歯はもっと大きくなり、 もっとたくさん歯を削ることになってしまいます。 そうなる前に、 私たちに一度、お口の中を見せてください。

2020.02.28