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桶川の歯医者|アズ歯科 桶川院

お盆期間中の診療について

お盆期間中も当院は昼休み無しで毎日休まず診療を実施しております。 診療時間はカレンダー通りとなりますので、 平日:9:00~19:00 土日祝;9:00~17:00 です。帰省中の口腔内のトラブルなどございましたら、お気軽にお問い合わせください。  

2022.08.12

マウスピース矯正(下顎のみ)

下の歯の歯並び相談で来られた患者様です。 前歯にがたつきがあり、歯磨きも難しく気になるとのことです。 初診時の写真です。 下の前歯にあるがたつきは、歯を削って被せることで見た目を治すことはできますが、かなり多くの部分削る必要があるためあまりおすすめはできません。 また、上の歯並びはきれいで特に問題はないため、歯並びを改善するには下顎だけの矯正で対応が出来そうな旨を説明しました。 審美的な点と歯の動かす量から考慮し、今回はマウスピース矯正で対応することになりました。 初めに型取りを行いマウスピースを作製し、歯の表面にマウスピースの力が加わりやすくなるようにアタッチメントと呼ばれる白い装置を取り付けます。 今回はマウスピース15枚で終了する治療計画を立てました。 ここから1週間から10日程度でマウスピースを交換してもらい、適切な力で歯を動かしていきます。 3枚目まで進んだ段階です。 10枚目終了時。 治療終了時です。 歯がきれいに並び、歯磨きも楽になったと大変喜んでいただけました。 治療前後で比較します。 歯のがたつきが多い場合、歯を抜いたり、歯を少し削ったりして周囲の歯との隙間を作らないといけない場合もあります。 今回は歯の動かし方に注意し、自分の歯自体には何もせずに並べることができました。 またマウスピースで実際に歯を動かしたのは5ヶ月ほどで、マスクでの生活のため周りの人に気づかれないうちに終わりました。   ケースによって難しい場合もありますが、短い期間で終わらせることができるのもマウスピース矯正のメリットです。 ワイヤーでもマウスピースでも様々なケースの矯正に対応しております。 アズ歯科桶川院までお気軽にご相談ください。 治療期間 5ヶ月 治療費  ¥350,000 治療のリスク 歯が後戻りする可能性がある、適応範囲が限られる  

2022.08.11

歯根端切除術(外科的歯内療法)

根尖性歯周炎という病気はご存知でしょうか。   歯周炎の中でも、根の先から拡がるタイプなので、 通常の歯周炎の治療では治せません。   いわゆる根の治療、神経の治療といわれる治療(根管治療)が必要です。   しかし、 根管治療だけでは治らない場合があるのです。   そんな時に必要な治療が、 歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ) もしくは、 外科的歯内療法(げかてきしないりょうほう) と呼ばれる治療です。     以前、根管治療後に差し歯にした歯が、 また腫れてきて痛いというお悩みの患者さんです。 根元の歯ぐきが赤く腫れているのがわかります。   レントゲン写真です。 根元の骨が炎症により溶けてしまっています。 実は、以前に歯根端切除術を受けたことがあるということで、 根の先端を削った跡が見えます。 今回は、その部分に病気が再発していることがわかりました。     まずは、通常の根管治療を始めます。 差し歯を外して、根管内をキレイにします。   新しい土台を作って、歯の内部の治療は終了です。   根の先端が以前の治療で壊れてしまっているので、 新しい詰め物をピッタリ詰めることができません。   仮歯をつけたところです。 まだ根元の歯ぐきは赤く腫れており、歯周炎は治っていません。   元の根の形が維持されていない場合、 再治療の成功率は40%程度といわれています。   なぜ成功率が低いのかというと、 ・根管の形が不規則である ・根の先端に枝分かれした根管がある ・以前の治療で根管の形がわるくなってしまっている などの理由があります。   もし再治療をしても腫れが治らなければ、 炎症は拡大してしまうため、 やむなく抜歯を勧められる場合もあるかもしれません。   しかし、 歯根端切除術をすることで、 歯を抜かずに治せる場合があるのです。   どんな治療なのでしょうか。     簡単に説明すると、 病巣内の根の先端を切り取る手術です。   この部分に病気が治らない原因があるから手術で取ってしまおうというものです。       実際はこんな感じです。 先ほどまで見ていた患者さんの手術の様子です。 根の先端をとり、そこに薬を詰めています。   病巣内のブヨブヨした感染組織も取り出します。   手術した直後のレントゲン写真です。 根の先端の骨がなくなっているので黒く見えます。   半年後のレントゲン写真です。 根の先端の黒い部分が少しぼやけてきました。 根尖性歯周炎が治ってきているのです。   CTで見た断面です。 治療前は根の周りに黒い病巣が見えますが、   治療後は骨が治ってきて、 すっかり良くなっているのがわかります。   手術後1年たった時のレントゲン写真です。 根の先の黒い病巣がなくなり、根尖性歯周炎が治癒しているのがわかります。   歯ぐきの赤み、腫れもすっかり治りました。 もちろん痛みもありません。   いかがでしたか?   本日は、通常の根管治療では治らない病気に対するアプローチ、 歯根端切除術(外科的歯内療法)についてのお話でした。   「根の治療をしても治らないと言われた」 「抜歯は避けたい、他に方法がないか気になっている」 「前に治療したところがまた腫れてきた」   気になる方はぜひ一度ご相談ください。     治療期間 8ヶ月 治療費  保険治療 治療のリスク 再発する可能性がある、適応範囲が限られる  

2022.08.07

インプラントを使った入れ歯

歯を多く失ってしまった時、入れ歯を利用して歯のない部分を補う必要が出る場合があります。 入れ歯にも残っている歯の本数によって、形や大きさが変わってきます。 もちろん歯が多数残っていて、小さい入れ歯で済む方が違和感などは少なくなります。 下の写真のように左上の奥歯のみ失ってしまった場合は部分入れ歯となりますが、安定を得るため反対側の歯でも固定する場合があります。 この上顎を覆う部分に舌が当たるため、発音しずらい、食べずらいなどの違和感が出ることが多くあります。 もっと多くの歯を失ってしまうと総入れ歯など上顎をほぼ覆う必要が出てきます。 長く使っていけば慣れるケースもありますが、違和感がなかなか消えず上手く使用できていない患者様もいらっしゃいます。 今回は入れ歯の違和感で相談にこられた患者様です。 上のレントゲン写真で見るとわかるように、上の歯は写真の左側の歯(口の中では反対のため右側)3本のみ残存しており、下の歯と歯同士での噛み合わせがなくすれ違っている状態です。 噛みづらいことと入れ歯の大きさに違和感があって慣れないとのことでした。 入れ歯を使用しない場合、失ってしまった部分をインプラントで置き換える方法があります。 しかし、インプラントの本数が多いと金額も高額になってしまうため、なかなか難しいと感じる患者様も多いと思います。 そのため今回は金額も抑え、入れ歯の違和感を減らすために少ないインプラントで厚みが薄く、短い形態の入れ歯で対応することをおすすめしました。 インプラント処置後のレントゲン写真です。 実際の口の中の状態です。 右上の自分の歯と左側のインプラントを固定源とし、入れ歯を使用してもらいます。 入れ歯が入った状態です。 上顎を覆う部分が少なくなり、発音の問題や違和感も解消するできました。 また、骨に結合しているインプラントと固定しているため、入れ歯の動きはほとんどなく固いものも何でも食べれると喜んでいただけました。 その後右下の部分にもインプラントを希望されたため、処置を行いました。 処置後のレントゲン写真です。 口の中の写真です。 正面から見たところ。 入れ歯の金具を後ろに持っていくことが可能になり、見た目にもあまり影響がでない設計で作製できました。 インプラントと入れ歯を含んだ複雑なケースですが、処置後も問題なく定期的な健診でチェックさせていただいています。 歯科医師、口腔外科専門医、歯科技工士が連携をとり他の医院では提案されていないような治療方針もご提案できる場合があります。 アズ歯科桶川院へお気軽にご相談ください。 治療期間 8ヶ月 治療費  ¥1,500,000 + tax 治療のリスク インプラントが歯周病になる可能性がある

2022.08.07

「4人に1人は酸蝕症」って知ってますか?

今年の夏も暑いですね。 暑いとついつい飲みたくなるのがキンキンに冷えた炭酸飲料やジュースではないでしょうか。     水滴のついた氷いっぱいのグラスでいただくコーラ、 お祭りやBBQなどで飲むラムネ、 運動してたくさん汗をかいた後に飲むスポーツドリンク、   どれも夏の風物詩ともいうべき瞬間で、最高ですよね。 冷たい飲み物を飲むことは、熱中症対策のための水分補給としても欠かせません。   しかし、そんな夏の習慣にも、歯にとっては注意しなければいけないポイントがあるのです。   ずばり、「酸蝕症(さんしょくしょう)」です。     酸蝕症って? 私たちの口の中は、普段は中性のpH値7前後に保たれています。 しかし、飲食物や胃酸の影響でpH値5.5以下になると歯は溶けやすくなります。 歯が溶けてしまうと、食べものを噛んだり、歯みがきをする時の摩擦でどんどんすり減ってしまいます。   むし歯 → むし歯菌が糖質を分解して作る酸によって歯が溶ける 酸蝕症 → 酸性の飲食物などで直接歯が溶ける   冷たいものがしみる知覚過敏症になったり、むし歯が進行したりするなど、さまざまなトラブルを引き起こすことになるのです。     現在、国内での酸蝕症の罹患率は26.1%(2014年)であり、国民のおよそ4人に1人に上ることがわかっています。 酸蝕症はむし歯や歯周病につづく第三の歯の疾患と考えられているのです。   一度鏡でご自分の歯をチェックしてみてください。 ・歯の表面がツルツルして艶がある ・前歯の先端が透けて、ヒビが入ったように見える ・奥歯が以前よりも黄色く見える 酸蝕症にはこのような見た目の特徴があります。 当てはまるものはないでしょうか。     酸蝕症になる原因は? なぜ炭酸飲料やジュースが酸蝕症に影響するのでしょうか。 皆さんはご自分が普段飲んでいる飲み物のpH値を考えたことはありますか? 誰もが一度は理科で勉強したことのあるpH。 pH値が低いほど酸性が強いということになります。 実験で扱う液体だけではなく、飲み物にも酸性が強いものとそうでないものがあるのです。 炭酸飲料などはpH値2.2~2.9、オレンジやミカンなどの果汁飲料はpH値4.0前後が多く、ビールもpH値5.0以下のものがみられます。 これらの飲み物をよく飲んでいる人は、酸蝕症の危険があるということになります。 牛乳や麦茶などはpH値6.0程度のため、酸蝕症のリスクはほとんどないと考えられます。 なお、飲食物のpH値だけで判断するのではなく、酸の種類によってもリスクが異なるために注意が必要です。 ソフトドリンクに含まれることの多いクエン酸とリン酸を比較すると、クエン酸のほうが、酸蝕症のリスクが高いといわれています。   また、もう一つの要因として挙げられるのは、塩酸からなる胃液です。 胃液のpH値は1.0~2.0と強酸のため、これが口の中に流れ込むことによって酸蝕症を引き起こしてしまうことがあります。 逆流性食道炎、拒食症、アルコール中毒、摂食障害などで嘔吐などを引き起こすと、胃液が歯に悪影響を与えかねません。 これらの疾患があり酸蝕症を引き起こしている場合、疾患を元から治療することが必要です。     酸蝕症の対策は? 酸蝕症に対して、どのように気をつければいいのでしょうか。 食後30分の間は歯を磨かないほうがいいという意見があります。 新聞やテレビで多く取り上げられているため、聞いたことのある方もいるかもしれません。 食後は口腔内細菌が酸を出して口の中のpH値が下がります。 唾液の効果で30分ほどで正常なpH値に戻るのですが、その間に歯をみがくことで酸蝕症が進行してしまうリスクがあるからだというのです。 これに対して日本小児歯科学会は、 「子どもが通常の食事をしたときは早めに歯みがきをして、歯垢とその中の細菌を取り除いて脱灰を防ぐことのほうが重要」という見解を表しています。 酸性飲料を飲んだとしても、エナメル質への酸の浸透は象牙質よりずっと少なく、唾液が潤っている歯の表面は酸を中和する働きがあります。 酸性飲料の頻繁な摂取がない限り、すぐには歯が溶けないように防御機能が働いているので、一般的な食事では酸蝕症は起こりにくいと考えられるからだといいます。 子どもの歯みがきの目的は、むし歯予防のために歯垢の除去、すなわち酸を産生する細菌を取り除き、その原因となる糖質を取り除くことです。 歯みがきをしないままでいると、歯垢中の細菌によって糖質が分解されて酸が産生されて、歯が溶け出す脱灰が始まります。 このように、歯垢中の細菌がつくる酸が歯を脱灰してできるむし歯と、酸性の飲食物が直接歯を溶かす酸蝕症とは成り立ちが違うものだという説明です。   また大人の場合でも、「酸性飲食物の摂取直後のブラッシングは避ける」としながらも、「食後のブラッシングはこれまで通り、むし歯の予防に有用といえる」とされています。 つまり、極端に酸性食品が多いメニューでない通常の食事の場合には、食後の歯みがきはむし歯を予防するために必要だということです。   ただし、この2つのグラフを見てください。 食事の間隔をしっかり空けていると口腔内のpH値が元に戻って再石灰化できるのですが、ダラダラ食べ続けているとpH値が戻らず歯が溶けやすい状態が続いてしまいます。 むし歯に対してよく言われていることですが、酸蝕症対策としても、しっかりと間隔を空けて食事をとることが大事です。   さて、これまでの食習慣によって、酸蝕症が進行してしまっているのではないかと心配する人もいるでしょう。 酸蝕症は自分では気づきにくいので、そんな場合は一度受診してください。 通院するのは歯の痛みを感じたとき、という人も多いかもしれませんが、むし歯も歯周病も酸蝕症も早めの対応が重要です。 自分の歯がどんな状態にあるのか、確認しておくことをお勧めします。     また、酸蝕症の予防には適切なブラッシングを心がけることが大切です。 ブラッシング圧(歯みがき圧)は、毛先を歯面に当てた時、毛先が軽くたわむ程度(150~200g)がいいとされており、圧が強すぎたり乱暴であればエナメル質は摩耗します。 ブラッシング方法についても、受診していただいた患者さんにお話ししています。 ぜひ一度ご相談ください。     参考文献: 「各種飲食物の酸性度と酸蝕歯の関係」(北迫勇一)日本歯科医師会雑誌 Vol.63 No.9 2012-12より 「子どもの発育と酸蝕歯」(朝田芳信)子どもと発育発達(日本発育発達学会編)Vol.12 No.3より 「各種飲食物の酸性度と酸蝕歯の関係」(北迫勇一)日本歯科医師会雑誌 Vol.63 No.9 2012-12より 「食後の歯みがきについて」(日本小児歯科学会) より 「食後30分間、ブラッシングを避けることの是非」(日本口腔衛生学会 フッ化物応用委員会) より 「子どもの発育と酸蝕歯」(朝田芳信)子どもと発育発達(日本発育発達学会編)Vol.12 No.3より

2022.07.31

親知らずを使った部分矯正

左下奥歯の治療相談で来院された患者様です。 初診時のレントゲン写真です。 1番奥から2つ目の歯の根の周りが黒くなったいるのがわかりますか? 根の先に病巣があり、CTなどの検査結果から。治療で治すのはかなり難しい状態だとわかりました。 通常、抜歯後の治療方法として 1、インプラント 2、義歯 が挙げられます。 初診時の口の中の写真です。 今回の場合は、親知らずが隣に存在し虫歯もない状況です。 この親知らずを利用する場合 1、親知らずも抜歯し移植する方法 2、親知らずを矯正で動かす方法 があります。 1の特徴は 保険適用でできることです。 しかし、移植は成功しない可能性もあります。 また、移植後に神経の治療が必要になります。 一般的には移植した歯の生存率は平均して5−10年ほどと言われています。 2の特徴は 矯正治療で移動して使用するため、神経をとる必要もないですし 成功する確率が高くなります。 しかし、保険適用外のため金額がかかります。 患者様と治療方法を相談し、今回は矯正治療で進めていくことになりました。 まず奥歯を抜歯し、親知らずを引っ張るための準備をしていきます。   歯を引っ張る際、周りの歯が力で負けてしまうと他の部分の歯並びが変わってしまう可能性があります。 そのため、周囲の歯を固定し、力負けしないように装置をつけます。 矯正のゴムで歯を引っ張っていきます。   ある程度歯が動いてきたら、さらに強い力を加えるため、 矯正のネジ(矯正用インプラント)を使用します。 骨の中にネジを固定し、それを固定源に歯に矯正力を加えます。   内側から見た状態です。 動きに合わせてゴムの力を変えて、歯を引っ張っていきます。 段々と動いてきました。   実は今回、上の歯も一緒に矯正を行っています。 奥歯に大きな銀歯が入っており、親知らずが健康な状態のため それの交換をし、虫歯のリスクなどを減らすためにすすめました。 治療前の状態 抜歯後の状態   上下の矯正後の写真です。   治療前後で比較します。 上顎     治療前                治療後 下顎     治療前                治療後 治療前             治療後   保険診療に比べ、金額がかかるデメリットはありますが 噛み合わせも歯並びも綺麗に治るため、定期検診でチェックしていけば 長期的に維持することが可能になります。 他院では勧められない難易度の高い治療も様々な分野の専門医が在籍するため治療が可能になります。 保険内外で対応できる複数の治療方法を提案いたします。 アズ歯科桶川院へお気軽にご相談ください。 治療期間 1年6ヶ月 治療費  ¥300,000 + tax 治療のリスク 動かした歯が後戻りする可能性がある。  

2022.07.30

意図的再植術(歯の再植)

「歯の根元の病巣が大きくて、根管治療では治せない」 と言われたことはありませんか?   根管治療で治せない場合、 ①歯根端切除術をする ②抜歯をして、他の歯を移植する ③抜歯をして、義歯を使う など、治療にはいろいろな選択肢があることはご存知でしょうか。   今日は、以上のどれにも当てはまらない別の選択肢をご紹介します。   その名は、   「意図的再植術(いとてきさいしょくじゅつ)」です。   簡単に説明すると、 一度抜歯をして、病巣をとったらまた同じ場所に植える、という方法です。   歯を残すために抜歯をする、 ということなのですが、   イメージしづらいですよね。   実際に治療した例を見てみましょう。   レントゲン写真です。 真ん中あたり、黒くなった丸い部分が病巣です。 炎症により広範囲に骨が溶けています。   別の角度から見たレントゲン写真です。 歯の根の周りに大きな病巣があります。 まずは根管治療をして、 炎症が落ち着いてくるか確認してみます。   根管治療後の写真です。 治療により歯の中はきれいになったのですが、 歯ぐきに炎症が残っています。 これでは骨の中の病巣も治っていません。   病巣が大きいため、歯の外側が汚染している可能性があります。 つまり、根管の中を治療しても治らないのです。 そうなると、たいていは「抜歯をしましょう」と言われます。   ただし、条件によっては抜歯をせずに歯を残すことができるかもしれません。   今回は、病巣の大きさから「意図的再植術」という治療法を選択しました。   まず、一度抜歯をします。   見えるでしょうか。 矢印の先の部分に注目してください。   歯の根の先に歯石のようなものが付いています。 これが根の外側に付着している汚染物質です。 また、先端のあたりは根管が枝分かれしている場合が多く、そこも根管治療で治らなかった原因であることが考えられます。 そこで、根の先端を切除して、汚染している部分をすべて取り除きます。   根の先端を切除して、   先端側から根管をきれいにしたら、   専用のセメントで根管を封鎖します。 これにより、再び根の中から周りに汚染物質が出ないようにするのです。   ちなみに、 根の周りの病巣には何が詰まっているのでしょうか。   じつは、 こんなものが骨の中に溜まっているのです。 細菌を含んだブヨブヨした組織です。 これをすべて取り除いたら、歯を元の位置に戻します。       はじめのうちはグラグラしないように、 縫ったり、隣の歯と接着して、固定しておきます。   手術をした当日のレントゲン写真です。 根の周りには骨がないので黒く見えます。   この後、抜いた歯と骨が再びくっついて、病巣が治っていけば治療は成功です。       3ヶ月後の写真です。 歯はグラグラせず、しっかり骨とくっついています。   歯ぐきの腫れも治りました。 もちろん痛みもありません。   レントゲン写真です。 当時、病巣があった部分に徐々に骨ができてきているのがわかります。       治療の前後を比較してみましょう。           いかがでしょうか。 病巣が治ってきていますよね。   この後、 仮歯をかぶせて食事をとってみて問題がなさそうであれば、 かぶせ物をして治療終了です。     引き続き慎重に経過をみていく必要はありますが、 まずは歯を抜かずに病巣を治すことができました。   ただし、 この治療法は様々な条件をクリアしている場合にのみ適用できるものであり、 すべての歯にできるわけではありません。 また、 治療後は根が短くなり、 再植すると骨と癒着しやすいこともあって、 他の歯より寿命が短いことが多く、 歯の延命ができるかもしれないというくらいのイメージで考えておいてください。   それでも、 「抜歯するしかないと言われたけど他に残す方法はないだろうか」 お悩みの方、気になる方は多いと思います。   もしかしたらまだ残せる方法があるかもしれません。 一緒に考えましょう。 アズ歯科桶川院へぜひ一度ご相談ください。   治療期間 4ヶ月 治療費  ¥150,000 + tax 治療のリスク 治療後に抜歯が必要になる可能性がある      

2022.07.24

マウスピース矯正

歯並びの相談で来院された患者様です。 上下前歯のがたつきが気になるとの事です。 治療前の写真です。 ・前歯にずれはあるが噛み合わせ自体は気になっていない ・あまり目立たない装置を希望 ・治療費、期間とも少なめが良い 上記の希望がありました。 奥歯までしっかり動かし、噛み合わせまで100点を目指す治療であれば、全体のワイヤー矯正やマウスピース矯正をおすすめしますが、 今回は前歯中心の治療を希望されたため、部分的なマウスピース矯正であるインビザラインGOですすめていくことになりました。 『インビザラインGO』の特徴として、 ・奥歯2本は動かせない →噛み合わせを大きく変わりづらい ・マウスピースが20枚まで →動かせる量に限界がある ・全体矯正に比べ期間、金額を抑えることができる などが挙げられます。 そのため、ケースが限られる場合があります。 検査の結果、今回は適応内であったためマウスピースの作製を行い治療に入ります。   まずはじめに歯の表面にアタッチメントと呼ばれる白い装置を取り付けます。 これにマウスピースが引っかかり適切な力が歯に加わるようになります。 ここにマウスピースを装着します。 1日の使用時間は最低20時間〜22時間必要で、1枚ごとの期間は1週間〜10日使用していただきます。 マウスピース交換の都度確認した方が安心ではあるので、通院可能な方には10日程度の頻度でお願いしています。 難しい方には数枚お渡しし、ご自身でマウスピースの交換を定期的におこなっていただきます。   予定しているマウスピースの半分程度が終了した段階の写真です。 綺麗に並んできてはいますが、前歯にまだ少し段差が残っています。 最初のうちは少し話しづらかったり、取り外しに時間がかかってしまう場合もありますが、慣れてくるとほぼ違和感なく使用できているとのことでした。 経過は順調だったためこのまま継続していただきました。   治療終了時の写真です。 今回はマウスピース16枚で終了しました。 上下の前歯の歯並びも改善し大変喜んでいただけました。 奥歯の歯並びは変えていないため、噛み合わせの変化による違和感もありません。 この後、表面のアタッチメントを除去し、歯並びが後戻りしないように固定用のマウスピースを作製し、一定期間使用してもらいます。   治療前後で比較します。 奥歯までしっかり動かして噛み合わせまで整え、100点の歯並びを目指す矯正治療と、気になる部分のみを行う部分矯正があります。 それぞれのメリット、デメリットが存在し治療方法、期間、金額も異なります。 アズ歯科桶川院では、矯正担当医、専門医が複数在籍し様々なケースに対応しています。 それぞれの患者様に合った治療計画を立て、治療にあたっております。 お気軽にご相談ください。 治療期間 6ヶ月 治療費  ¥460,000 + tax 治療のリスク 矯正後に歯が後戻りする場合がある。  

2022.07.19

また自分の歯で食べるために〜咬合再構成〜

虫歯や歯周病でほとんどの歯を失ってしまっても、 残りの歯を治療して、 もう一度自分の歯で食事を取れるようになること。   道のりは大変かもしれませんが、 患者さん本人のやる気があれば、 ぜひ力になりたいと思っています。   今日はそんなお話です。       初診時の写真です。   上顎の歯が虫歯でほとんどなくなってしまっています。 上下の歯で噛めるところがありません。   反対側もそうです。 上顎の奥歯は抜いてあるので噛めません。   このような状態では咀嚼ができず、 食べ物を丸飲みするような食事になってしまいます。   「なんでも食べれるよ、別に困ってない」 という方もいるかもしれません。 ご家族でそのように言われている方はいませんか?   いっぺんに何本も歯を失う人はいません。 虫歯や歯周病で少しずつ歯がなくなっていったとしても、 その時の状況に合わせて食事をとっているので、 咀嚼力の低下は、実はあまり自覚症状がないのです。   それでも歯を失っていれば確実に咀嚼効率がわるくなり、 ①食べられる物が減る(硬い物や、噛みごたえのある物) ②食事が遅くなる ③丸飲みするので胃腸をわるくする などの影響が出てきます。   なので、 痛くなくてもぜひ治療を受けてください。 治療をすればちゃんと噛めるようになります。       先程の写真の患者さんです。 時間はかかりましたが、左右全体で噛めるようになりました。   治療の前後です。 虫歯の歯を治療して被せ物をしています。   歯を失っていた部分には入れ歯を装着しています。   こう見てみると、噛める部分が増えたことがわかりやすいでしょうか。 上顎は当時は歯の形を保っている部分は3本しかありませんでしたが、 今は13本の人工歯が入っており、左右どちらでも噛むことができます。   入れ歯は取り外して清掃が必要ですが、次第に慣れてくるはずです。 きちんと前歯と奥歯、お口の中全体で噛むことが重要です。   レントゲン写真です。 単に入れ歯を作るだけでなく、時間はかかりますが、 きちんと虫歯の治療、根の治療、歯周病の治療をすることが大切です。   当時のままでは上の前歯に負担がかかり、 時間の問題で前歯が抜けてしまい、 そうなると治療の選択肢は総入れ歯しかなかったと思います。   総入れ歯でもきちんと治療をすれば噛むことはできるようになりますが、 食べられる物に制限が出てくることが多いのです。   残りの歯が少なくなっている方、 またはそのような状態のご家族がいらっしゃる方、 この記事を見て少しでも興味が出たらぜひご連絡ください。   時間はかかるかもしれませんが、 またご自分の歯で美味しく食事をとれるようになるために。 一緒に頑張りましょう。 アズ歯科桶川院は全力で支えます。     治療期間 8ヶ月 治療費  保険治療 治療のリスク 治療後もメンテナンスが必要になる  

2022.07.13

ホームホワイトニング

ホワイトニングの相談で来院された患者様です。 まず初診時に歯の色がどの程度の色なのか記録を取ります。 初診時の写真です。 色見本ではA3と日本人の平均色程度の色だと判断できます。 ホワイトニングにも種類がありますが、今回は時間がかかってもじっくり色を白くしたいとの希望だったため、ホームホワイトニングで進めていくことになりました。 全体のクリーニングを行い、型取りをします。 それぞれの患者様の口にあったカスタムのホワイトニングトレーを作製していきます。 トレーを薬剤をお渡しし、ホワイトニングのスタートです。 問題が出ていないか2週間程度で来院していただき確認します。 今回はトータル1ヶ月使用し終了となりました。 終了時の写真です。 3段階程度明るくなりました。 しみる症状もなく満足する色になり大変喜んでいただけました。   ホワイトニング前後で比較します。 処置前                処置後   ホワイトニング後もトレーは残るため、薬剤を追加し定期的にホワイトニングを実施すれば色を長い期間キープすることができます。 アズ歯科桶川院にはホワイトニングコーディネーターの資格を持つ歯科衛生士が2名在籍し、施術をおこなっております。 生活スタイルや金額、期間など希望に合わせたプランをご紹介可能です。 お気軽にご相談ください。 治療期間 1ヶ月 治療費  ¥30,000 + tax 治療のリスク しみる症状が出る場合がある。    

2022.07.12
AS DENTAL CLINIC.
日本歯科医療評価機構

患者様満足度アンケートにご協力ください。

患者様により良い歯科医療を提供するため、
第三者機関に依頼して
満足度調査を行っています。
当院には患者様の個人情報は
一切伝えられません。
是非、たくさんのお言葉をお寄せ下さい。

また、当院では皆様から頂いたご意見をもとに、スタッフ全員で医院をよりよくしていく取り組みを実施しています。
当院について、お気づきになられた点などがございましたら、何でもお気軽にご意見をお寄せください。