唇を閉じるのが苦手な子や、口で呼吸する子が抱える「口腔機能発達不全症」
こんにちは、歯科衛生士の長崎です。 ブログを書き始めるぞと意気込んでいたのに、すっかり久しぶりの更新になってしまいました。 実は、わたしには2歳の息子がいます。今年の4月から保育園に入園し、私もワーママとして働き始めました。 そしたらびっくりするくらい毎日があっという間に過ぎてしまい、ブログまで手が回らなかった…という言い訳です。 少しずつ更新していくので、どうぞよろしくお願いします。 口腔機能発達不全症について さて、今回の投稿では「口腔機能発達不全症」についてお話しします。 前回は、子どもの口腔育成が大切だとお伝えしましたが、多くのパパママが心配するのはやはり『むし歯』ですよね。 最近では、むし歯にかかる子どもは減っている一方で、唇を閉じるのが苦手な子や、口で呼吸する子が増えてきています。 こうした背景を受けて、平成30年から「口腔機能発達不全症」という新しい疾患名が設定され、全国の歯科医院での支援が進められるようになりました。 口腔育成や口腔機能発達不全症という言葉はまだまだ普及していないように感じますが実は6年も前から問題視されていたんです。 そしてむし歯の問題より口腔機能発達不全症であるお子さんの割合の方がグングン増えてきています。 口腔機能発達不全症とは この「口腔機能発達不全症」とは、健康な子どもでも食べる、話す、呼吸するなどの口の働きが十分に発達していない、または正しく機能していない状態を指します。 たとえば、歯並びの乱れや噛む力の不足が原因で、食べることがうまくできない子や、正しい音を発音できない子がこれに当てはまります。 また、呼吸の問題も見逃せません。本来、鼻で呼吸するのが理想ですが、口で呼吸する子どもが増えていることが問題視されています。口呼吸は、歯並びや顔の形にも影響を与え、むし歯を悪化させる原因にもなります。 もし、お子さんが寝ているときにいびきをかいたり、口が乾燥していることが多い場合は、口呼吸をしている可能性があります。 これらの問題は、子ども自身が「普通」と感じていることが多く、最初に気付くのはパパママさんです。この機会に、お子さんの口元に目を向けてみてください。もし気になることがあれば、ご相談くださいね。 健康の土台を作るのは、赤ちゃん期から成人期までが非常に大切です。 今一度お子さんの口腔機能発達不全症が見られないかチェックしてみてください。 子どもの口腔機能を育てるために そうそう、子どもの口腔機能を育てるためには体を育てることも大切です。 最近は酷暑や急な悪天候が続き中々お外で遊ぶ時間も減ってしまうと思いますが室内でできる身体を使った遊びや児童館などうまく利用しお子さんの身体を動かしていきましょう。 水分補給もしっかりして(スポーツドリンクは要注意です)皆さんもお身体ご自愛ください。 次回のブログでは、「口腔機能発達不全症」で見られる具体的な状態について詳しくお伝えしようと思います。キーワードは【お口ポカン】です。 ぜひまた覗きに来てください。
2024.09.04