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桶川の歯医者|アズ歯科 桶川院

ラバーダムってなに?

歯の神経の治療をしたことはありますか?   虫歯が進行して細菌が神経に感染した場合、 神経をとる治療が必要になります。   痛くなることが多いので、痛みがあって歯医者に行ったら、 神経の治療をすることになった、なんてことはよくあると思います。   今回は、歯の神経の治療の時に使うラバーダムという器具のご紹介をしたいと思います。       下の奥歯です。 銀歯が入っていて、以前治療をしていたようですが、 この歯に痛みがありました。   レントゲン写真です。 白くなっている部分が金属です。 根元が黒くなっており、ここが病巣です。 細菌が侵入することで骨が炎症を起こし、溶けてしまっているのです。 これを治すために、原因となっている虫歯を除去し、 根管治療を施します。     まずは金属の被せ物を外します。 すると次は金属の土台が見えてくるので、     その土台も除去します。 すると内部で虫歯になっているところがありました。   それをきれいに取り去り、上から覗いたところです。 神経があった穴、根管が見えます。       ここで登場するのがラバーダムです。 先程の状態で根管の中をきれいにしても、唾液が中に入ってしまいます。 すると唾液中の細菌が侵入するため炎症が治りづらくなってしまうのです。   ラバーダムと呼ばれるゴムのシートを歯にかけることで、 唾液の侵入を防ぐとともに、治療で使う器具や薬液の誤飲を防止することにもつながります。       マイクロスコープを使用して根管を覗きながら、 内部をすみずみまできれいにします。     きれいになったら根管内を充填材で埋めます。 再び細菌が増えないようにきっちり詰めることがポイントです。 レントゲンを見てみて、どうでしょう。 治療前にあった根元の黒い影はすっかりなくなりました。   治療前     いかがでしたか? 神経の治療、根管治療の際に大事な役割を果たしている、ラバーダム。   「根管治療を続けているけどなかなか改善しない」 というお悩みの方、ラバーダムしていますか?   気になる方は一度ご相談ください。   治療期間 2ヶ月 治療費 保険診療 治療のリスク 痛みを生じる可能性がある    

2023.06.10

ホワイトニングでどれくらい白くなるの?

「ホワイトニングで歯を白くしよう」 という広告や商品をよく目にしますが、 一体どれくらい歯が白くなるのでしょうか。   皆さんはどんな”白”をイメージしますか?     芸能人の口元を見ると歯が真っ白できれいですよね。 その中には自分の歯を白くしているのではなく、 セラミックという人工物を歯に被せている場合もあるので、 見るからに真っ白な歯をイメージしている方は、もしかしたらセラミックを想像されているかもしれません。     一般的に歯科医院で謳われているホワイトニングとは、 過酸化水素や過酸化尿素を用いて歯の内部に沈着している色素を分解することで、歯を白くすることを指します。   その前にホワイトニングの薬剤を歯に浸透させるためには歯の表面についている汚れ、ステインなどを専門的なクリーニングによって除去する必要があります。 ステインを除去することでその人の歯本来の白さを取り戻すことと、その上でさらにホワイトニング薬剤を用いて歯を白くすることは意味合いが異なります。 詳しくは以前にご紹介した記事をご覧ください。   https://www.as-dc.com/case_info/ホワイトニングとクリーニングの違いは?/ ↑クリックできます   それでは、 薬剤を用いて行うホワイトニングでは実際にどれくらい白くなるのか、 実際の治療を見てみましょう。     ホワイトニング希望で来院された患者さんです。 歯が黄色っぽく見えますよね。 この時点でステインなどは取り除いており、この方の本来の歯の色がこの状態です。   ホワイトニングをする場合、まず治療介入する前の歯の色がどれくらいなのか、 シェードガイドと呼ばれる歯の色見本を使って確認します。   この歯の色はA3.5であることがわかりました。 これはVITAclassicalという日本の歯科医院で広く採用されている色見本であり、 日本人の平均的な歯の色はA3~A3.5であるとされています。 なので、黄色く見えたこの歯の色は実は日本人では珍しくないのです。 しかし近年ホワイトニングが普及したことで、より歯を白くされている方も増えていて、一般的なイメージとしてももう少し白いほうが好まれることが多いです。   今回はホームホワイトニングという施術方法を選びました。 クリニックで型を取り、患者さんの歯ならびに合わせたマウスピースを作製、 ご自宅でマウスピースにホワイトニング薬剤を入れてお口にはめていただき、 ホワイトニングを進めていきます。 2〜3週間で白さを実感していただくことが多いです。     ホワイトニング治療後の写真です。 B1という白さになりました。 これはどれくらい白くなったのでしょうか。 先程お話ししたシェードガイドという色見本を使って、確かめてみましょう。   左がB1、右がホワイトニングを始める前のA3.5です。 このB1という色、VITAclassicalというシェードガイドの中では最も白い色です。 とても白くなりましたね。     治療前 治療後 これだけ歯の色が白くなると、笑った時の印象がちがうと思います。 キレイで健康的な感じがしますよね。   このように、ホワイトニングの治療の際には必ず治療の前後で色の変化を確かめます。 患者さんそれぞれの歯の状態によってどこまで白くなるかは異なります。 同じ施術をして皆同じ色になるわけではありませんが、 シェードガイドを用いて視覚的に変化を感じていただけると思います。   今日は簡単ではありますが、 ホワイトニングにより変化する歯の白さの程度についてお話してきました。 一度施術してその後その白さがずっと続くわけではありません。 お茶やコーヒーに含まれるポリフェノール類と呼ばれる色素など、さまざまな着色成分が歯の表面に付着してきます。 白さをキープするためには日々のセルフケアがとても重要になります。   ホワイトニングについてご興味のある方はぜひアズ歯科桶川院へご相談ください。   治療期間 1ヶ月 治療費 ¥30,000 + tax 治療のリスク 色が後戻りする可能性がある  

2023.06.03

虫歯を削ったらセラミックで治そう

大きな虫歯を治療すると穴が大きくなります。   その穴をどんな材料で治したらいいか。   おすすめはセラミックです。     矢印の銀歯のところに痛みがある患者さんです。   レントゲンを撮ってみると銀歯の中にセメントがあることがわかります。 その内部に虫歯があるようです。     早速、銀歯を外してみましょう。   内部のセメントが見えてきました。 このセメントも取ってみましょう。     虫歯が見えてきました。 以前治療されたはずですが、銀歯の中で再び虫歯になってしまったのでしょうか。       別の角度から見てみます。   銀歯、外側の白い詰め物を取ってみると、   2つの穴は繋がっていました。   虫歯が青く染まる検知液を使って範囲を確認します。   虫歯をすべて削り取ると、歯の内部はほぼ虫歯であったことがわかりました。 外側の歯は薄くなっており、欠けてしまいそうです。       穴をコンポジットレジンという白いプラスチックの材質で埋めた後、 外側を同じくプラスチックの仮歯で覆います。   レントゲン写真です。 虫歯を取ったのち、白い材料で埋めてあるのがわかります。 この時点で痛みが治っていました。     仮歯の状態で普段の生活上問題がなかったので、 プラスチックからセラミックへ材質を変えようとしています。 被せ物の色を他の自分の歯に合わせるための検査をしているところです。       セラミックの被せ物をしたところです。 プラスチックの仮歯と異なり、色にグラデーションがあり、 自分の歯に近い見た目にすることができます。   噛み合わせの確認です。 セラミックは材質も硬く、耐久性があることが特徴です。 また、表面がツルツルで汚れが付きにくいというメリットもあります。 ということは、虫歯が再発するリスクが低いということです。     生体親和性が高く、歯ぐきとの調和にも優れています。 金属の場合、接している歯ぐきにメタルタトゥーと呼ばれる色素沈着を生じさせるおそれがあります。     その後、同様に他の歯も金属の詰め物をはずして虫歯を治療し、 セラミック治療をしました。   治療前 治療後       いかがでしたか? 本日は、虫歯治療後の歯を補う材料としてセラミックを選択した時のお話でした。 桶川市で歯科医院をお探しで、 治療についてご興味がある方はぜひ一度ご相談ください。     治療期間 2ヶ月 治療費 ¥80,000 + tax 治療のリスク 痛みを生じる可能性がある  

2023.05.27

キシリトールって歯にいいの?

キシリトールって何?   キシリトールとは、糖アルコールという甘味炭水化物で、ほうれん草、玉ねぎ、にんじんなどに含まれており、 ほかには、白樺や樫の木から抽出されたものを原料に工業的に作られます。 自然界にあるものと工業的に作られるものは同じ分子で両者に差はありません。       ポイント① 砂糖と同じ甘さを持つキシリトール 砂糖と同じくらい甘いのにカロリーは砂糖の3/4程度です。 また、インシュリンに関係なく代謝されるので糖尿病患者にも安心して使えます。 糖アルコールの中で最も甘く砂糖と同じ甘さであり、溶けるときに熱を奪うのでスーッとした冷たい感覚があります。 さらに冷却効果があるため、布地に応用した夏用の肌着や寝具にも使われます。   ポイント② 虫歯の原因にならない甘味料 糖アルコールからは歯を溶かす酸が作られないため、虫歯になりません。   ポイント③ 虫歯を防ぐ甘味料 キシリトールをガムやタブレットの形で一定期間以上お口の中にいれると、虫歯菌の原因となる歯垢がつきにくくなります。 さらに、虫歯菌(ミュータンス菌)の活動を弱める働きを持っています。           どうして歯にいいのか   理由① 虫歯菌に消化されない 通常虫歯菌は糖分を栄養として吸収し、虫歯の原因となる酸を排出します。 しかし、キシリトールを虫歯菌は栄養として吸収しても消化ができず酸が排出されないのです。   理由② 歯を溶かさない 虫歯菌はキシリトールを吸収できないので酸も排出されなくなります。 どのくらい出ないのかというと、全くのゼロ です。 お口の中が酸性に偏らず中性を維持することで虫歯のリスクが減ります。   理由③ 虫歯ができにくい環境へ キシリトールを摂っても消化できない虫歯菌は、だんだんお腹がいっぱいになってどんどん弱り、やがて活動できなくなります。 弱った虫歯菌は歯ブラシで取れやすく、お口の中が虫歯のできにくい環境に変わっていきます。           虫歯予防効果の証明   1975年に世界で初めて虫歯予防効果を証明する研究が発表されました。 以降日本を含めて多くの研究結果が報告されており、 虫歯予防を防ぐ数値は研究によって異なりますが、30~80%の確率で虫歯の発生を防いでいることがわかっています。           キシリトールの上手な使い方   口腔の健康を保つ手段として最も重要な4つの事 歯を磨く フッ化物配合の歯磨き剤を使う 正しい食生活 定期的な歯科健診     キシリトールを摂取する事はこれらの健康な歯を守る方法にとってかわるものではありませんが、キシリトールを常用する事でこれらの手段の効果を著しく向上させることがわかっています。   効果的な分量の目安は、粉末の場合1日に5~10gです。 キシリトール100%入りのガムだと3~10個くらいの量です。 3ヶ月以上食べると虫歯予防に効果的(5分以上噛み続ける)です。 1日10gを2年間食べ続けると、食べるのをやめてもその効果が4年続くといわれています。           当院で使用しているキシリトール製品   当院では、甘味料としてキシリトールを100%使った虫歯にならないお菓子を販売しています☺️     【キシリトールガム】   キシリトール入りのガム、みなさんスーパー等で見たことあるかと思います。 歯科医院で販売しているものと何が違うのか? キシリトールが配合されていればどんな製品も虫歯予防に効果があるわけではありません。 甘味料にキシリトール以外の糖質が使用されているかどうかがカギとなります🗝️ 市販の「キシリトール」と表示されている製品の中には、キシリトールが含まれているものの、その割合が低くキシリトールの効果があまり期待できないものもあります。 それ以外の糖質が入っているとその糖分を餌に虫歯菌が酸を生み出して虫歯を作ってしまうリスクがあるのです。   《歯科専売キシリトールガムの特徴》 ●甘味料としてキシリトール100%配合 より高い虫歯予防効果が得られ、虫歯の原因を作らない為、就寝前に摂取しても問題ありません! ●歯の主成分を配合 歯の主成分であるリン酸カルシウムが含まれており、歯の再石灰化を助けます ●歯にくっつきにくい 矯正装置や仮歯、義歯をお使いの方にもおすすめ ●噛みごたえがある 市販のものよりガムが少し硬いので噛む力を鍛えられます! ●噛むことで唾液の分泌量が促進 これによりお口の中の自浄作用が促進される   《歯科専売キシリトールガムの効果的な食べ方》 ●1日4粒〜8粒を目安に摂取 ●一度にたくさんより、何度かに分けて摂る おすすめのタイミングは食後や間食後◎ 食後お口の中に残った糖分や酸を洗い流すために歯磨き前に噛むのがポイントです ●5〜10分噛み続ける     【リカルチョコレート】   歯の健康を考えて、歯科医師と歯科衛生士の開発チームが作った、チョコレートなのに虫歯にならない、夢のような製品です☺️ こちらもキシリトールを100%使用している為、歯磨きをしたあとにも食べられるので歯磨き嫌いのお子さまのご褒美としてもおすすめです。 またカロリーが通常のチョコレートよりも抑えてあるので、それほどカロリーを気にせず少しお口が寂しいときに食べることが出来ます。 そしてキシリトールの代謝はインスリンにも依存しないので糖尿病の方にもおすすめです。   《リカルチョコレートの効果的な食べ方》 ●1日1〜3粒を目安に摂取 ●一粒お口に入れて、ゆっくり溶かす ●なるべく噛まないようにする    

2023.05.23

なぜ抜歯しなければいけないのか?

「この歯はもうダメなので抜きましょう」     歯医者でこう言われたご経験はありますか?   抜歯しなければならない理由は様々ありますが、 しっかり納得した上で抜歯という治療の選択肢を選ぶべきだと思います。   今日は、破折(はせつ)したために抜歯しなければならなかった時のお話をします。       もともと治療していた歯の治療の続きをご希望されて来院された患者さんです。 奥歯に金属の土台が入っているようです。     レントゲンを撮ってみました。 歯周病が進んでいるようです。 矢印で指しているあたりに黒い影を認めます。   この写真では炎症を起こしている範囲がよくわからないので、CT検査をしてみます。     根の先に黒い影があり、根尖性(こんせんせい)歯周炎のように見えます。 その場合、根管治療を行う必要があります。   そう思って別の角度からレントゲンを見てみると、、、   根の先端だけではなく、根の周りに沿って炎症が起きていることがわかりました。   「根尖性歯周炎だけではなく、歯根破折があるかもしれない」 と考えました。   もしそうだとすると治療内容が変わるので、大事なところです。   そして、 炎症が起きているのは2つ根っこがある奥歯の手前側の根っこだけ、ということまでわかりました。       この部分です。 レントゲンでわかるは、手前の根っこの周りの骨に炎症が起きているということまでです。   根が破折した時におこる炎症の典型的なレントゲン像でしたが、 実際に金属の土台を外してみて、確かめる必要があります。     ラバーダムをして、通常の根管治療と同じように金属を除去し、 根管をマイクロスコープで覗いているときの写真です。   矢印で指している部分に亀裂を見つけました。   どうやら本当に歯根が破折していたようです。     そもそもなぜ歯根が破折するのかというと、 一度神経を取って差し歯にしている歯は構造上脆くなってしまうのです。   残っている歯根に負担が集中すると亀裂が入ってしまい、 放っておくと、 そこから周りの骨に炎症が拡がってしまい、隣の歯に影響が出てくる可能性もあります。       この亀裂は塞ぐことができないため、 治療としては、   抜歯をして、歯槽骨(歯の周りの骨)で起きている炎症を食い止めることになります。   今回は亀裂が入った方の歯根のみを抜く、ヘミセクションという治療法を選択しました。   もともと2つ根っこがある奥歯を2つに分割して、   破折している方だけ抜きます。       抜いた歯根です。 矢印のところに破折線を認めます。     反対側から見ても割れているのがわかります。     この亀裂がある限り、いくら根管治療をしても炎症は治りません。 こうやって抜歯すれば破折していることは一目瞭然ですよね。   今回はCTとマイクロスコープを使って早期にこの亀裂に気づくことができました。   しかし、 このことに気づけなければ、 根管治療を繰り返し、 「なかなか治らないね」なんてことになっていたかもしれません。   そうしているうちに炎症は拡がり、より多くの骨を失っていたかもしれません。   今回のような治療を通して実感するのは、 何が起きているかの正確な診断がいかに大切であるかということです。       抜いた後は歯ぐきの治癒を待って、歯の形を調整して型を取り、   ブリッジ(被せ物をつなげた物)を被せることで、元の歯の形を再現します。 ここまで治療することでまた噛めるようになります。       いかがでしたか?   残念ながら歯根を抜かなければならなかった治療についてお話ししてきました。   歯を残しておくと周りの骨がどんどん溶けてしまい、 隣の歯も歯周病が進んでしまうような場合は、 それを防ぐための治療として抜歯が必要になるのです。     なぜ抜歯をしなければならないのか?     できるだけ歯を残すために様々な治療法はありますが、 抜かなければならない時にはそれ相応の理由があります。   その説明をしっかり受けて、納得した上で治療を受けることが大事です。   桶川市の歯科医院をお探しの方は、アズ歯科桶川院へお越しください。     治療期間 2ヶ月 治療費 保険診療 治療のリスク 抜歯する必要がある  

2023.05.19

歯ぐきが腫れたら神経の治療が必要?

「歯ぐきが赤くプクッと腫れてるなぁ」なんてことはありませんか?   それはもしかしたら歯の神経がわるくなってしまったのかもしれません。     こちらの患者さんも歯ぐきが腫れていることに気づき来院されました。 痛みはありませんでした。   レントゲン検査をします。 白く見えるのは金属の詰め物です。 この写真ではわるくなっているように見えません。   そこで、CT検査をしてみます。 歯の根の先が黒く見えますよね。   黒くなっている部分は炎症により骨が溶けているのです。 炎症が起きている原因は、歯の神経に細菌感染が生じているからです。   別の角度から見ています。 根の周りの骨が溶け、膿が拡がり、歯ぐきの表面に見えているわけです。   そこで、細菌感染の経路を考えます。 今回はこの銀歯の中であると考えられます。   銀歯を削って外します。 奥に白いセメントが見えてきました。 当時の虫歯の治療の跡です。   それも削って取ってみます。 すると、その周りが虫歯になっていることがわかります。   虫歯が青く染まる検知液を使って確認します。 歯の中心のあたりに穴が見え、その周りが青く染まっています。 実はこの穴の奥が神経で、そこまで虫歯が進行していたのです。   染まっている部分は全て削り取ります。 神経が生きている場合、ここで穴から出血してきますが、 今回は虫歯菌が感染して時間が経過しているため、 神経が壊死しており、出血はみられません。   虫歯を取りきったら、白い詰め物で形を修復します。 これから神経の中を治療する際に、周りから再感染しないようにするためです。   いわゆる神経の治療とは、感染した神経組織をきれいに除去することです。 唾液中にはたくさんの口腔内細菌がいるため、治療中に歯の中に唾液が入らないようにします。 そのために、ラバーダムと呼ばれるゴムのシートを歯にかけた状態で治療を進めます。   歯の神経があった部分に通じる穴を開けます。 黒くなっており、奥のほうにはまだ感染組織が詰まっているようです。   それを取り去り、専用の薬液で洗浄します。 感染した歯の内部をきれいにすることがこの治療の大事なポイントです。   感染経路がきれいになれば、その先の骨で起きている炎症が治ります。 洗浄後は再び穴の中で細菌が増えないように、専用の詰め物をして封鎖します。       封鎖後のレントゲン写真です。 白く見えているのが詰め物です。 この後、歯の形を元通りにするため被せ物をします。   白い被せ物をしました。 パッと見てどの歯を治療したのかわからないですよね。   歯ぐきの腫れも治りました。 治療の前後を見比べてみましょう。   治療前 治療後   レントゲンでも見比べてみましょう。   治療前 治療後   治療前 治療後   治療前 治療後   いかがでしょうか。 一度は炎症で溶けてしまった骨も、治療をしたことで治りました。   今回は、 「一見歯ぐきの病気に見えたものが、実は歯の神経の治療が必要だった」というお話でした。 皆さんも気になることがあれば、まずは一度歯科を受診して診断してもらいましょう。 早期に発見できれば、治療をすることでしっかり治すことができるかもしれません。 桶川市で歯科医院をお探しの方は、アズ歯科桶川院へお越しください。   治療期間 2ヶ月 治療費 保険診療 治療のリスク 再発する可能性がある  

2023.05.12

歯科用品・ホワイトニング料金の一部改定について

いつも当院で歯ブラシや歯磨き粉をご購入いただきありがとうございます。この度、仕入先の価格高騰により2023年6月1日より歯科用品およびホワイトニングのお値段を一部改定させていただきます。 ホワイトニングについては、 オフィスホワイトニングを15,000円→20,000円(税別) デュアルホワイトニングを60,000円→70,000円(税別) といたします。 歯科用品の価格改定についてはスタッフまでお問い合わせください。 大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

2023.05.09

乳歯が早めに抜けてしまったら?

むし歯やケガなどで早期に乳歯を抜かなければならないことがあります。   さて、 なんとか頑張って抜歯ができました。   「その後の治療って、必要なのでしょうか?」   大人の歯、永久歯は、抜歯した後に再び噛めるようにする治療が必要ですよね。 入れ歯やブリッジ、インプラントなどです。   それでは、 乳歯は抜いた後、どうすると思いますか?     たいてい、乳歯は永久歯への生えかわりのタイミングで自然に抜けます。   お家でうまく抜けない子は歯医者で抜くこともありますが、   そもそもそれは、歯ならびの成長にとって適切な生えかわりの時期があるからです。   乳歯が抜けるのは遅すぎても早すぎてもダメなのです。     遅すぎる場合とは、永久歯が生えてきているのにも関わらず、 そこの乳歯がグラグラせずに残ってしまっている時などです。   定期的に歯科検診で受診していれば、 「この乳歯は自然に抜けるのが遅いので、今度抜歯をしましょう」 と歯科医師から言われるかもしれません。 その時は頑張って抜歯をしましょう。     それでは、乳歯が抜けるのが早すぎる場合とはどんな時でしょうか?     それは、むし歯やケガなどで抜けてしまった、もしくは抜かなければならなくなった時です。 その時は、歯科医院で乳歯を抜歯します。   しかし、いずれ永久歯が生えてくるので、 大人のようにインプラントをしたりということは必要ありません。   その代わり、永久歯が生えてくるスペースを確保しておかなければならないのです。 このことを、保隙(ほげき)といいます。   どういうことかというと、   早くに抜けてしまった乳歯の隣の歯が、その抜けたスペースによってきてしまうのです。   つまりそれを防いでおかないと、   あとから生えてこようとしている永久歯が生えるスペースがなくなり、適切な位置に生えてこれなくなってしまう ↓ 永久歯の歯ならびがわるくなる ということです。     では、実際にどのようにそのスペースを確保しておくのか、 治療の例を見てみましょう。       7歳のお子さんです。 乳歯が早期にグラグラしてしまい、痛みがあるため抜歯が必要でした。 原因は、当時のむし歯の治療で歯が脆くなってしまい、外力がかかった際に歯が内部で折れてしまっていたのです。     抜歯は済みましたが、永久歯が生えてくるまであと1年以上はかかりそうでした。 その間に隣の乳歯がこのスペースによってきてしまうと、本来生えてくるはずの永久歯が適切な位置に生えてこれなくなってしまいます。   そのことを防ぐために必要な治療が、保隙です。       今回は、バンドループという装置を用いて保隙しました。 型を取り、確保しておきたいスペースにぴったりのワイヤーを作製し、隣の乳歯に接着します。     そうして1年が経過した頃、保隙していた部分に変化が現れます。 歯ぐきが少し膨らんできているのです。   レントゲンを撮ってみると、永久歯がもうすぐ生えてきそうなのがわかります。 白く見えているのはバンドループです。 このままだとワイヤーが永久歯が生えてくる際に邪魔になってしまうため、バンドループを除去します。       バンドループをとって1ヶ月程たった頃、永久歯が生えてきました。 ここまできたら、あとは通常の永久歯の生えかわりと同様です。 しっかり生えてくるか様子を見守ります。   いかがでしたか?   今日は、早期に乳歯を失った場合の治療についてお話ししてきました。   この患者さんは矯正(きょうせい)治療、いわゆる理想的な歯ならびのために積極的に動かす治療はせず、 あくまで自然な生えかわりに影響が出ないように、という目的で治療を進めています。 今後、他の歯の生えかわりなどで今回治療した部分の歯ならびがきれいにならない可能性はあります。   もし、生えかわりを含めて永久歯をきれいな歯ならびに導くことを目的とするならば、 この時点で他の装置を用いて矯正治療を進めることも可能です。   受診される患者さんが希望される治療は、さまざまです。 それぞれに合った治療法をご提案したいので、 気になること、聞いてみたいことがある方はぜひ一度アズ歯科桶川院までご相談ください。   治療期間 1年半 治療費 保険診療 治療のリスク 今後、歯ならびが変化する可能性がある  

2023.05.05

歯ぐきから血が出たら歯肉炎?

「歯みがきしていたら出血した」なんてことはありませんか?   お口をゆすいで血が滲んでいたら心配になりますよね。   その原因は、おそらく歯肉炎です。   このように、歯垢(プラーク)が歯ぐきの周りに溜まってくると、 炎症を起こしてしまい、少しの刺激で出血しやすくなるのです。   さらに進行すると歯周病になり、歯を支える骨が溶けてしまいます。 そうなる前に、歯垢を除去して歯肉炎を治す必要があります。   実際の治療を見てみましょう。   20代の女性です。 「歯みがきをしていたら出血した」というお悩みで来院されました。   歯ぐきを見てみると腫れており、歯肉炎であることがわかります。   エアーを吹きかけると、歯ぐきがめくれて中が見えました。 歯肉炎になった歯ぐきは腫れてブヨブヨしているのです。 そこには歯垢が溜まっています。 歯肉炎になった原因は、この歯垢中に含まれる歯周病菌です。   治療では、この歯垢をきれいに除去することを徹底していきます。 スケーラーと呼ばれるこのような専用の器具を用いて、取り除きます。 この処置を歯科医院ではクリーニングと呼んでいます。     クリーニング直後の歯ぐきの状態です。 歯垢はなくなりましたが、歯肉炎になっていた歯ぐきは腫れて赤くなっています。   処置後も家で毎日のセルフケアを徹底しなければなりません。 食後8時間程度で歯垢はまた付いてきます。 しかし初期の歯垢は歯にくっついている力が弱く、ご自身で歯みがきすることで簡単に取れるはずです。   クリーニングをしてから1週間たった時点の写真です。 歯ぐきの腫れは改善してきましたが、赤みはまだ少し残っています。 出血は以前よりおさまったようです。   この後、再び歯周病の検査を行い、 歯周ポケットの奥に付いている歯石があれば、 さらなる歯周病治療を施術する必要があります。   歯周病は、Silent Disease(静かなる病気)とも表現され、ひどくなるまで病気と自覚されることの少ない病気です。 痛みが出てくる頃にはかなり進行しており、治療しても完全に治らないケースが多いのです。   そうなる前の歯周病のサインとして、 歯みがきした時に出血するかどうかが重要なのです。   気になる方は一度歯科医院を受診して、しっかり検査しましょう。   桶川市で歯科医院をお探しの方は、アズ歯科桶川院までお越しください。   治療期間 1ヶ月 治療費 保険診療 治療のリスク 再発する可能性がある  

2023.04.27

歯科医院専用の歯みがき粉とは?

今回は、日頃から皆さまのクリーニングの時に使用している歯面清掃剤についてです。   歯科医院にお越しいただいてクリーニングすることを「PMTC」と呼びます。 ピー、エム、ティー、シー。 はい。 日本語に訳すと「専門家による機械的歯面清掃」という意味です。 実はこの治療、すごい効果をもっているんです。     むし歯・歯周病予防の定番? PMTCが持つ効果   1.歯垢除去 専用の器具を使いながら、普段のブラッシングでは落としきれない歯垢も除去していきます。歯面をツルツルにすることで、新たな汚れや細菌を付きにくくする効果もあります。   2.バイオフィルムの除去 バイオフィルムとは、細菌が溜まって膜のようにこびりついたもの。台所のシンクの隅についている茶色のヌメりのようなものです。粘着性が高いため普段のブラッシングでは落としづらいのが特徴です。PMTCでは、専用の器具を使いながら、このバイオフィルムも除去していきます。   3.着色汚れの除去 PMTCでは、食べ物やタバコなどによる着色汚れも除去します。本来の歯の色を取り戻すことができ、また、歯の表面を磨くことで、汚れ自体をつきにくくします。     さて、話は戻りますが、 そのPMTCで使用している歯面清掃剤についてお話しします。 簡単に言うと「歯の表面磨きまーす!」の時に使っている、あの歯磨き粉みたいなものですね。     では、歯面清掃剤も沢山の種類がありますが、アズ歯科で使用している製品をご紹介します。     ①コンクールクリーニングジェル こちらは皆さん大好きで、アズ歯科で診療前に使って頂いている緑色の洗口剤コンクールFの歯面清掃剤バージョンです。 高機能シリカの吸着効果で歯面に負担をかけずに汚れを吸着除去します。 艶出し仕上げまでをワンステップで実現します。     ②プロフィーペーストPro 1960年代からスウェーデンの予防歯科に導入され、現在では多くの大学病院や歯科医院で幅広く使われております。 4種類の色で分けられており、汚れの程度に合わせて衛生士が選択して使い分けます。   ③メルサージュAPプロ こちらは2022年に発売された最新のものです。 卵殻由来の新素材「バイオアパタイト」が配合されていて、虫歯菌や歯周病菌、さらには着色汚れの原因になる色素を吸着してくれます。 また、歯の表面の傷や凹み部分にすりこむことで傷や凹みを改善させてくれます。     このように、歯科業界において長年使い続けられているものから、新素材が配合されている新しいものまで様々取り揃えております。 基本的には担当衛生士がお口の中の状況に合わせて選択して使い分けますが、ご興味やご希望がありましたらお気軽にお申し付けください。     今、舌で歯を触ってみてザラザラや、ヌルヌル。感じませんか? そんな方にはプロフェッショナルケア、PMTCが必要かもしれません。 虫歯、歯周病を予防してツルツルピカピカな歯を維持しましょう。

2023.04.24