ちょっとだけ歯並びが気になるなら
全体の歯並びはそこまで気にはなっていないが、一部だけ気になっている方は多いんじゃないでしょうか。
歯並びを治す場合、以前ではワイヤーをつけて治すケースが多かったのですが、マウスピース治療の技術の進歩により現在は症例に合わせてワイヤーとマウスピースを選んで治療できるようになりました。
それぞれの治療方法は装置の種類や見た目などの違いもありますが、歯の動かし方が違うため、向いている症例と向いてない症例があります。
そのため、患者さんがマウスピースを希望してもワイヤーの方が適している場合などもあり、細かい相談が必要になります。
今回のケースです。
右上の前歯が内側に入っているのが気になることを主訴に来院されました。
治療前の写真です。
上顎の真ん中から右へ2本目の歯が内側に入っている状態です。
それ以外の歯並びは大きく問題はなさそうですし、患者さん自身も気にしていませんでした。
この部分のみを治す場合
・セラミックなどの被せ物で歯の形と角度を変える方法
・部分矯正
の2つに分かれると思います。
セラミックなどで治す方が短い期間で行えますし、安い金額で済むと思います。
しかし、歯を削ってしまう事、角度を変えるために神経を取る事はかなりのデメリットだと考えます。
そこで、今回は期間は少し伸びますが矯正をお勧めしました。
まず始めに矯正検査を行います。
当院のマウスピースはインビザラインと呼ばれるシステムを使用しています。
インビザラインには患者さんの歯並びのデータ、レントゲン写真、顔写真が必要になります。
資料を採取し、矯正治療のシュミレーション(クリンチェックと呼ばれます)を作製し患者さんに確認してもらいます。
気になる部分があれば修正を行い、出来るだけ理想的な治療ゴールを目指します。
今回のクリンチェックです。
治療前
治療後
患者さんに了承を得てから、マウスピースの作製を依頼します。
2、3週間ほどでマウスピースが完成するので、口腔内に装着していきます。
ケースによってマウスピースの枚数は異なります。
また、ケースによって7〜10日と1枚ごとに使用する日にちを調整します。
マウスピース矯正は患者さん自身で最低1日あたり20−22時間の使用が必要です。
そのため、使うのを忘れてしまったり、無くしてしまったりすると矯正治療がうまくすすみません。
ワイヤー矯正に比べ、取り外せること、審美的なことなどメリットはたくさんありますが、患者さん自身でしっかりと管理していく必要があります。
治療開始前にそういった注意事項や使用方法などを説明する時間を確保しています。
矯正治療後の写真です。
前後で比較します。
内側に入っていた歯もきれいに並びました。
今回は15枚のマウスピースを使用したため、15週間で終了しました。
患者さんも使用方法をしっかり守って治療に協力していただけたのでスムーズにすすめることができました。
矯正治療はとても難しい治療です。
ケースによっては予定通り歯が動かず、治療期間が伸びてしまう場合もあります。
事前の診査、診断がとても大事ですし、処置を行う歯科医師の経験値もとても大切です。
当院では矯正専門医3名、インビザラインドクター3名が日々診療にあたっています。
お気軽にご相談ください。
治療期間 | 5ヶ月 |
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治療費 | ¥500,000 + tax |
治療のリスク | 矯正後に歯が後戻りする可能性がある
予定通り歯が動かない可能性がある 歯茎が下がってしまう可能性がある |