根管治療のやり直し

桶川の歯医者|アズ歯科 桶川院
2022.09.24

根管治療のやり直し

埼玉県桶川市にある歯医者、アズ歯科桶川院の歯科医師鈴木です。

今回は右下奥歯の腫れと痛みで来院された方のケースです。

以前神経は取ったはずとのことでした。

レントゲン写真で確認してみます

写真の左下にあるのが口の中では右下の歯にあたります。

神経の治療はされており、ブリッジで手前の歯とつながっている状態です。

レントゲンで見る限りでは、根の中にしっかり薬が詰められていないように見えます。

 

より精確に調べるため、CTでも確認します。

横から見た画像です。

根の周囲が黒くなっているのが分かると思います。

次に正面からみた画像です。

この画像でも黒く見えると思います。

今の状態を下の図で説明します。

神経の治療が済んでおり、銀歯も入っている状態。

しかし、銀歯の隙間から菌が内部に入ってしまったり、以前の神経の治療がラバーダムやマイクロスコープなどを使用せず不十分になっており菌がたくさん残ったまま銀歯の装着をしてしまっていると、菌が根の先から周囲の骨を溶かしてしまい菌の塊ができる。

これが大きくなると嚢胞と呼ばれます。

この部分がレントゲンで黒く見えてきます。

再治療で治す場合、

まず銀歯を除去して

中の土台を除去して

根の治療で詰めてあるゴムの材料を除去する

それによって、内圧が下がり、消毒などの効果が上がる

治癒に転じると骨が再生してくるため、レントゲンで黒く見えていた部分は小さくなる

この再治療の過程で唾液中の菌が歯の内部に入らないようにするのがとても大切なため、ラバーダムの使用が必須になってきます。

また、以前他の先生で治療を受けている歯の場合、天然の形とは異なるため、マイクロスコープなどで拡大しながら慎重に治療を進める必要があります。

根管治療の再治療は初めて神経をとる歯の治療に比べ難易度が上がります。

 

CT画像を再度確認すると、後ろの根の内部には先端までお薬が入っていないように見えます。

この部分の治療が不十分な可能性が高く、そこに残った菌が根の周囲の骨を吸収させてしまっているのだと考えられます。

ブリッジを除去し、マイクロスコープとラバーダムを使用し再根管治療を進めて行きます。

治療前後で比較します。

治療前                治療後

  

治療がうまく進み、根の周囲に骨が再生し、黒くなっていた部分が白くなってきているのが分かると思います。

ここまでくればブリッジを作り直して治療は終了です。

 

根管治療はとても難しい治療でマイクロスコープ、ラバーダムなどを使用しても完治しない場合もあります。

ただ、そういった器具、装置を使用して再発しないよう、できるだけ治るよう努力していくのが歯科医師の責任だと思います。

遠方からも多くの方が根管治療のセカンドオピニオンでいらっしゃいます。

レントゲンだけでなくCT、マイクロスコープを使用し原因を探し説明するように努めています。

アズ歯科桶川院までお気軽にご相談ください。

 

治療期間 4ヶ月
治療費 保険診療
治療のリスク 神経がない歯は弱く割れる可能性がある

 

 

 

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