歯周病との判別が必要な根管治療

桶川の歯医者|アズ歯科 桶川院
2022.09.04

歯周病との判別が必要な根管治療

歯茎の腫れを主訴に来院された患者様です。

他院で歯周病が原因と指摘され歯石除去などの歯周病治療を続けていたが改善せず、当院に来院されました。

レントゲン写真、CT撮影、歯周病検査を行い、原因を調べます。

歯周病検査にて、左下奥歯の歯周ポケットの数値が8mmあり、歯周病が原因の可能性も考えられます。

また、レントゲンから確認すると、以前、歯の神経近くまで虫歯治療を受けていた可能性があります。

神経ギリギリまで虫歯が存在した場合、虫歯自体はしっかり取り切っていても、虫歯の菌がすでに神経内部に侵入してしまっている可能性があります。

そうすると神経が菌に感染しダメになってしまいます。

 

原因を特定し診断するため、追加でCT撮影を行います。

3方向から見た画像です。

下の奥歯の周囲が黒く抜けているのが分かるでしょうか。

通常歯の根は骨に覆われているため、根の周囲が白く見えます。

この部分は菌により骨が溶けてしまい骨の硬さが弱くなることでレントゲンで黒く見えてきています。

この状態になっていると神経を取る治療、根管治療が必要になります。

 

歯周病に関しては親知らずが影響して、歯周ポケットが深くなってしまっている可能性が高いと考えられます。

将来的に親知らずの抜歯をおすすめしました。

 

CTで根の形を確認しながら、ラバーダムとマイクロスコープを使用し根管治療を行いま

す。

治療前後で比較します。

根の周囲が白くなってきているのが分かると思います。

根管治療がうまくいき、骨が再生してきている状態です。

ここまで来れば、あとは被せ物を作製し歯が割れたりしないように補強して終了です。

 

歯の痛み、腫れは単純な虫歯だけではなく、歯周病や根の状態によっても起こります。

また、周囲の組織や神経などが影響して痛みを感じる場合もあります。

そのため、診断がとても難しく原因の特定がなかなかできないケースもあります。

診断がつかないと、正確な治療ができずどんどん状況が悪化してしまう可能性があります。

当院では通常のレントゲンでは分からない場合にCT撮影を行い正確な診断、原因の特定に努めています。

また、根の形はとても複雑で根管治療はとても難易度の高い治療です。

治療したからといって必ず治るわけではありません。

当院では根管治療の際、治療の精度をあげるため、再発を防ぐため、基本的に全てのケースでラバーダムとマイクロスコープを使用しています。

それでも、なかなか治らないケースもあります。

根管治療にならないよう、まずは虫歯を作らないことが大切です。

気になるところがなくても定期的な健診をおすすめします。

 

治療期間 2ヶ月
治療費  保険診療
治療のリスク 歯が弱くなり割れてしまう可能性がある

 

▼ 合わせて見てほしいページ

根管治療について>>