症例集

桶川の歯医者|アズ歯科 桶川院

ジルコニアインレー

「奥歯の詰め物が欠けた」 歯医者に来られる患者さんからよく耳にするお悩みです。   奥歯に白い詰め物をしていた患者さんです。 詰め物の色がくすんでおり、フチの部分にも着色がみられるので接着も弱くなっていたようです。 変色するということはセラミックではないと考えられます。 欠けたままにしていると磨き残しが溜まりやすくなり、虫歯になるリスクが上がります。   レントゲン写真です。 接着が弱くなっていると、内部で虫歯が再発するリスクもあります。 残っている古い詰め物を外し、歯の内部をキレイにした後、新しく詰め直しましょう。   詰め物を外しました。 内部の象牙質という部分が見えているので、黄色く見えます。 この範囲を再び詰め直すことになります。 この詰め物のことをインレーと呼びます。   別の角度から見たところです。 この部分に詰め物が入っていました。 下の奥歯が噛み込んでいるのがわかります。 詰め物のスペースが薄いようです。   型をとって模型にしました。 先程の噛み込んでいる状態を再現しています。   下の奥歯はこんな形です。 このでっぱりが上の奥歯のくぼみに入ります。 ここは虫歯ではないため、極力削りたくない部分です。   詰め物が入るスペースがこちらです。 くぼんでいるのがわかります。 今回、詰め物の厚みをあまり確保できなさそうです。 となると、詰め物が割れないように強度のある材質を選ぶ必要があります。 保険治療では銀歯ということになりますが、表面が経年的に劣化しやすく、そうするとプラークがつきやすくなります。 自費治療では、白い詰め物のジルコニアという材質がおすすめです。   人工ダイヤモンドとも呼ばれるジルコニアは強度が高く、 強い力がかかる奥歯にも適用できるセラミックです。 表面がツルツルしているのでプラークが付きづらく、虫歯予防にもアドバンテージがあります。 硬い材料なので傷も付きづらく、着色もみられないことから、経年的に"もち"が良いと言えます。   歯の色を再現するために色合わせをしています。 歯科で用いられるジルコニアは白い材料ですが、透明感をあまり再現できません。 なので、透明感のある歯には見た目がキレイに馴染まない場合があります。   このくぼみに合わせて作ったジルコニアが、   こちらです。 ピッタリとハマっています。 適合が良く、色も近いと、境目がわかりづらくなります。   別の角度からの写真です。 こう見ると、透明感の違いから詰め物の範囲がわかりますね。 上の奥歯をこの角度から見ることは普段ないので、あまり気になることではないかもしれません。 大事なのは、   またこのように欠けないようにすることです。 どんな治療を選んだとしても、 「今後ずっと大丈夫」とは言えませんが、 できるだけそうならないようにしたいものです。   そのために大事なのは、   ①噛み合わせを考える → 詰め物の厚みを確保することが難しい場合は、強度の強い材料を選択する ②精度の高い詰め物を作る → 型取りにシリコンという材料を使用する、くぼみを作る歯科医師や詰め物を作る技工士の技術力も重要     歯の治療には様々な選択肢があります。 どんな方法があるのか、それぞれのメリットやデメリットを考え、 適した方法を選ぶことは大切なことです。 保険治療でできる範囲で治す場合、選択肢が限られることがあります。 自費治療の内容で気になるものがあればアズ歯科桶川院までご相談ください。   治療期間 1ヶ月 治療費  ¥50,000 +tax 治療のリスク 欠けたり外れたりする可能性がある      

2022.09.20

前歯きれいにしませんか

上の前歯の歯茎が上がってしまい、根元が黒く見えて気になると来院された患者様です。 前歯には差し歯が入っており、かなり昔に治療したとのことです。   治療前の口腔内写真です。 この差し歯は内面に金属を使用しているため、今回のように金属の部分が透けて暗く見えてきてしまうことがあります。 また、神経を取っている歯は黒くなってしまうことがあるため、歯茎が上がると根元が見え暗い印象を与えてしまいます。 そのため差し歯を作製する際、歯茎の中に少し入る所まで長さを調整して暗く見えないよう配慮する必要があります。 今回向かって右側(口の中では左側)の前歯は差し歯ではなく自分の歯でしたが、歯の向きが捻れており、周りの歯をきれいに作り直しても形が揃わない可能性がありました。 その旨を説明し、自分の歯を削るのはあまり好ましくありませんが、色、形を整えるために少し削らせてもらい表面に貼り付ける形でのセラミックを作製していくことになりました。   治療後の写真です。 オールセラミッククラウンと呼ばれる被せ物で、内面には金属ではなくジルコニアとよばれる人工のダイヤモンドを使用し、その表面にセラミックを盛り上げ透明感と自然な色合いを作っています。 審美性と強度の両方を考慮しています。 今回前歯4本を同時に作製し、下の前歯と色を揃え形も自然に作ることができました。   治療前後で比較します。 セラミックのメリットは審美性はもちろんですが、汚れがつかない、材質の安定性、体への影響が少ない、など見た目以外でもたくさんあります。 差し歯、被せ物で気になっている部分がある方はアズ歯科桶川院までお気軽にご相談ください。 治療期間 3ヶ月 治療費  ¥400,000 +tax 治療のリスク 神経を取ってある歯が割れてしまう可能性がある  

2022.09.18

「矯正、早い、安い」と検索している人へ

前歯の反対咬合(上下の噛み合わせが逆になっていること)が気になるというお悩みをお持ちの方は少なくありません。 今日は前歯の歯ならびの治療についてのお話です。   緑の矢印の歯が反対咬合になっています。 これによる影響として、 ①歯みがきがしづらく、虫歯になりやすい ②噛む力がよくない方向へ加わり、すり減ったり、グラグラになりやすい ③前歯本来の役割が果たせず、奥歯にも負担をかけてしまう などが挙げられます。   今回の治療の目的は、 この前歯を矢印の方向に動かし、 本来の役割を果たすことができるようにすることです。   そのために選択した治療方法は、 マウスピース矯正です。 今回の歯を動かす方向、距離から、 ワイヤー矯正よりも治療期間を短縮できるためです。 つまり、早く治療を進めることができます。   また、前歯を動かすことが主な目的なので、 インビザラインGOというシステムを選びました。 これにより、 歯ならび全体を動かす方法よりも治療費をおさえることができます。     治療後の写真です。 治療開始から5ヶ月後の写真です。 矢印の歯が反対咬合だった部分です。 正常な噛み合わせになり、この歯は本来の役割を担うことができています。   また、上下の歯ならびの真ん中がピッタリ合いました。 歯が機能するための理想的な位置にくると、見た目も自然と美しくなります。   治療の前後を見比べてみましょう。   治療前   治療後   いかがでしょうか。 歯を動かす治療が終わった後はその状態をキープするために、 リテーナーという同じくマウスピース型の装置を使う必要があります。   マウスピース矯正のインビザラインGOというシステムは、 ・前歯を少しだけ動かしたい ・早く治療を終えたい というご希望の方に適した治療方法です。   ご興味のある方は一度ご相談ください。 桶川市で、矯正歯科をお探しの方はぜひアズ歯科桶川院までご相談ください。   治療期間 5ヶ月 治療費  ¥450,000 +tax 治療のリスク 歯が後戻りする可能性がある、適応範囲が限られる    

2022.09.13

サイナスリフト

歯がない部分の治療相談で来院された患者様です。 左上奥歯を以前抜歯し、その後義歯を作製したものの違和感があってあまり使用していなかったとのことです。 インプラントも検討したが、骨が少なく難しいと他の歯科医院で言われ義歯を選択したそうです。 レントゲン写真とCTで確認します。 上顎の奥歯の上部には副鼻腔と呼ばれる鼻とつながる空洞が広がっています。 この部分の大きさは元々人によって違うのと、歯を抜いてからの期間が長かったり、歯周病などで状態が悪くなってから抜歯したケースだとこの空洞が広くなり上顎の骨が少なくなっている場合が多くあります。 実際に今回のケースで計測すると上顎には2-3mm程度の骨の厚みしかありません。 インプラントを検討する場合、長さ8mm以上のインプラントで計画を立てることが多いため、骨の厚みが足りない状態です。 短いインプラントを使用するにしても6mmほどの骨の厚みが必要になるため、骨を新たに作らないとインプラントが難しいと考えられます。 この場合、インプラントを諦めて義歯を選択するか、サイナスリフトと呼ばれる外科的に骨を作る処置と併用したインプラントを検討しないといけません。 ”サイナスリフトとは” 上顎の歯を抜いた部分の骨が少ない場合、そのままインプラントをすると上顎洞(副鼻腔)に抜けてしまう可能性があります。 そうならないよう、上顎洞の部分に骨を新たに作り、その部分にインプラントを埋入する方法です。 歯茎を切開、剥離し、骨を露出させます。 骨の部分に一部穴をあけ、上顎洞(副鼻腔)が見えるようにします。 上顎洞内の粘膜を破れないように上に持ち上げます。 粘膜が上に持ち上がったことでできたスペースに人工の骨を填入します。 歯茎を戻します。 骨の厚みが一定量ある場合は、同時にインプラントを入れていきます。 (骨の厚みが極端に少ない場合は、一定期間待機し、人工の骨が自分の骨と同じように置き換わってからインプラントを入れていきます) この状態で6-9ヶ月程度待つとじぶんの骨と同じように置き換わります。 ここまできたら後は被せ物の作製を行なっていきます。     患者様にインプラントを希望される場合、サイナスリフトが必要な旨を説明し、了承を得たため処置に移行しました。 今回は骨の厚みが3mm程度あるため、骨の硬さにも問題がなければサイナスリフトとインプラントを同時に行う方法で計画を立てました。   処置前後で比較します。 インプラントの周りの白い部分が填入した人工の骨です。 インプラントが人工骨に周囲を覆われているのが分かると思います。 処置後は消毒と糸抜きを行い、骨が硬化しインプラントが安定するまで6-8ヶ月程度経過をみていきます。   現在インプラントを扱っている医院は数多くありますが、サイナスリフトなどの骨が少ない時に併用する難易度の高い外科処置に対応していない医院もあります。 アズ歯科桶川院には口腔外科専門医が2名が在籍し、専門性の高い処置を行なっております。 また、インプラント治療が怖い方には麻酔専門医による鎮静下での処置も可能です。 お気軽にご相談ください。 治療期間 9ヶ月 治療費  ¥650,000 + tax    インプラント本体+手術料+サイナスリフト 治療のリスク 腫れと痛みが出る可能性がある インプラントが歯周病になる可能性がある  

2022.09.08

歯周病との判別が必要な根管治療

歯茎の腫れを主訴に来院された患者様です。 他院で歯周病が原因と指摘され歯石除去などの歯周病治療を続けていたが改善せず、当院に来院されました。 レントゲン写真、CT撮影、歯周病検査を行い、原因を調べます。 歯周病検査にて、左下奥歯の歯周ポケットの数値が8mmあり、歯周病が原因の可能性も考えられます。 また、レントゲンから確認すると、以前、歯の神経近くまで虫歯治療を受けていた可能性があります。 神経ギリギリまで虫歯が存在した場合、虫歯自体はしっかり取り切っていても、虫歯の菌がすでに神経内部に侵入してしまっている可能性があります。 そうすると神経が菌に感染しダメになってしまいます。   原因を特定し診断するため、追加でCT撮影を行います。 3方向から見た画像です。 下の奥歯の周囲が黒く抜けているのが分かるでしょうか。 通常歯の根は骨に覆われているため、根の周囲が白く見えます。 この部分は菌により骨が溶けてしまい骨の硬さが弱くなることでレントゲンで黒く見えてきています。 この状態になっていると神経を取る治療、根管治療が必要になります。   歯周病に関しては親知らずが影響して、歯周ポケットが深くなってしまっている可能性が高いと考えられます。 将来的に親知らずの抜歯をおすすめしました。   CTで根の形を確認しながら、ラバーダムとマイクロスコープを使用し根管治療を行いま す。 治療前後で比較します。 根の周囲が白くなってきているのが分かると思います。 根管治療がうまくいき、骨が再生してきている状態です。 ここまで来れば、あとは被せ物を作製し歯が割れたりしないように補強して終了です。   歯の痛み、腫れは単純な虫歯だけではなく、歯周病や根の状態によっても起こります。 また、周囲の組織や神経などが影響して痛みを感じる場合もあります。 そのため、診断がとても難しく原因の特定がなかなかできないケースもあります。 診断がつかないと、正確な治療ができずどんどん状況が悪化してしまう可能性があります。 当院では通常のレントゲンでは分からない場合にCT撮影を行い正確な診断、原因の特定に努めています。 また、根の形はとても複雑で根管治療はとても難易度の高い治療です。 治療したからといって必ず治るわけではありません。 当院では根管治療の際、治療の精度をあげるため、再発を防ぐため、基本的に全てのケースでラバーダムとマイクロスコープを使用しています。 それでも、なかなか治らないケースもあります。 根管治療にならないよう、まずは虫歯を作らないことが大切です。 気になるところがなくても定期的な健診をおすすめします。   治療期間 2ヶ月 治療費  保険診療 治療のリスク 歯が弱くなり割れてしまう可能性がある  

2022.09.04

セラミックって本当にいいの?

皆さんはセラミックにどのようなイメージをお持ちでしょうか。 「自費診療、白い歯、キレイ、割れやすい、etc.」 人それぞれあると思いますが、私たちが患者さんから耳にする声はこのようなところです。   セラミックとは、虫歯治療の際に使う、かぶせ物の材質の種類の一つです。 「良い物だろうとは思うけど、値段が高いイメージ」 という声もよく聞きます。   では、虫歯治療において、かぶせ物に求められることは何でしょうか。   それは、 虫歯により失われた歯の形を回復し、再び歯として機能させることです。   虫歯により欠損した範囲の大小により、最適な修復材料を選択するのですが、 保険治療のかぶせ物としては現在、金銀パラジウム合金という金属を用いた、いわゆる銀歯、もしくは、CAD/CAM冠と呼ばれる白い歯(プラスチック)を選択することができます。   いずれも型を取り、模型を作ったら、技工士さんに発注して、出来上がった物をかぶせるのですが、先述のセラミックとは一体何が違うのでしょうか。   ①二次虫歯の予防 「虫歯治療したはずの歯がまた虫歯になってしまった」 という経験をお持ちの方も今、この記事を読まれているかもしれません。     残念なことですが、虫歯を治療してかぶせ物をしても、その歯が再び虫歯になることは珍しくありません。 むしろ大人の虫歯治療は、一度治療された虫歯の再発というケースのほうが多いのです。     なぜ再発してしまうのかというと、 ・そもそも一度虫歯になってしまっているということは虫歯菌が溜まりやすい部分だということ ・精度が低く接着も十分でないかぶせ物をしてしまっているとより虫歯菌が溜まりやすくなってしまうこと などが挙げられます。 その点においてセラミックは、表面性状がよく(ツルツルしているということ)虫歯菌が溜まりづらいことや、歯との接着に優れており、接着部位の隙間ができにくいことから、保険治療のかぶせ物よりも虫歯の再発が少ないとされます。   ②キレイが長持ちする セラミックは透明感があり、元の歯の色や質感を再現するのに優れています。 保険治療の白いかぶせ物は主な成分がプラスチックでできているため、経年的に艶がなくなり、くすんだ色になったり、黄色く変色しやすいという欠点があります。 また、金属の被せ物をしていると、歯や歯ぐきに金属の色が沈着してしまい、黒ずみができてしまうこともあります。   ③強度、耐久性に優れている 今回紹介するジルコニアというセラミックは、人工ダイヤモンドとも呼ばれ、その強度は保険の白いかぶせ物の4倍以上です。 その強度の高さから、1本のかぶせ物から広範囲のブリッジまで幅広い症例に適用することが可能です。 「セラミックは割れると聞いたから」 というイメージは従来のセラミック治療をされていた方のお話だと思います。 現在広く応用されているジルコニアというセラミックは、噛む力が強い方でも安心してお使いいただけます。 また、保険の白いかぶせ物は割れやすいだけでなく、すり減りやすいという欠点もあります。 すり減ると歯が平らになってしまい、咀嚼効率が落ちるだけでなく、噛み合わせが不安定になり、歯ぎしりの原因にもなるのです。 歯の形を回復して長期的に維持するためには、セラミックの強度は一つの大きなメリットになるのです。     いかがでしたか? ちなみに上記の写真はある患者さんの二次虫歯を削ってセラミック治療をした際の写真です。 パッと見てどの歯がセラミックだったか、わかりましたか?   これから虫歯を治療するのに、その歯を再び治療する日が来るなんて考えられる方は少ないのではないでしょうか。 しかし、私たち歯科医が日々目にしている患者さんの多くは、一度治療したはずの虫歯が再発しているという問題を抱えられています。 そのようなことがないように精度の高い治療を、そのためにより長持ちするセラミックをかぶせ物として選択することを検討されてみてはいかがでしょうか。   治療期間 2ヶ月 治療費  ¥80,000 + tax 治療のリスク 歯を削る必要がある    

2022.09.04

ワイヤー矯正(全顎)

歯並びの改善のために行う矯正治療ですが、現在ワイヤー矯正、マウスピース矯正、部分矯正、裏側矯正など様々な種類が存在します。 しかし、どの治療方法でも理想的に治るわけではなく、患者様の歯並びによって、動かしたい歯によってそれぞれ適した治療方法があります。 マウスピース矯正が得意とする歯の動かし方やワイヤー矯正が得意とするもの。 矯正前の検査と診断によってどれが一番適切な治療方法か見極めていくことが大切です。   今回は歯並びの相談で来院された患者様のケースです。 上下とも歯並びのがたつきが大きく、見た目の問題だけではなく歯磨きも難しいため、虫歯や歯周病のリスクも高い歯並びになっています。 矯正相談を行い希望されたため検査に移行しました。 検査の結果、歯を並べるスペースが少なく口元の改善も考えると抜歯してワイヤー矯正で治すのが1番適切と考えました。 マルチブラケット装置と呼ばれる歯の表面に装置を固定し、そこにワイヤーを通して力をかけることで歯が動くものを使用します。   その旨を説明し、同意を得たため治療を開始していきます。 まず奥歯に装置を入れるため、ゴムを装着し歯を動かします。 この状態で印象(型取り)を行い、装置を作製します。 装置が入るのと同じタイミングで抜歯を行い、矯正用のゴムで前歯を後ろに引いていきます。 ゴムを交換し、八重歯の位置を改善していきます。 治療を継続していくと少しずつ並んできているのが分かると思います。 治療終了時の写真です。 とても綺麗な歯並びになっていると思います。 歯ブラシも当てやすくなり予防効果としてもとても良い結果になりました。   治療前後で比較します。 矯正治療は期間と金額がかかるのと抜歯が必要な場合など、治療に踏み切るか迷う方が多いと思います。 ケースによっては抜歯など大掛かりな治療をしなくても治る場合もありますし、治療後に得られる結果を考えるととても良い治療だと考えます。 アズ歯科桶川院には矯正専門医が2名在籍し、口腔外科専門医、歯科医師、歯科衛生士と連携し総合的な治療をおこなっております。 お気軽にご相談ください。 治療期間 2年 治療費  ¥990,000 + tax 治療のリスク 治療後に歯の後戻りが起きる可能性がある  

2022.08.28

インプラント + 骨造成(GBR)

右上の前歯の治療相談で来院された患者様です。 他院では抜歯し、その後はブリッジでの治療方法をすすめられたそうです。 レントゲン写真で状態を確認します。 右上の前歯の根の周囲にレントゲンで黒い像が確認できます。 下の画像の赤い部分です。 この部分は菌によって骨が弱くなってしまっている状態です。 根の治療で治すには病巣の範囲が広く完治は難しいこと、根管治療で治らなければ根の先を切断する外科処置である歯根端切除術が必要なことを説明しました。 患者様は抜歯になった場合、両隣の歯を削るブリッジに抵抗があり、そこも迷っているとのことでした。 歯根端切除を行うと、根の周囲の骨も一部削除してしまうため将来的にインプラントが難しくなる可能性もあります。 そういったことを含め相談し、抜歯しインプラントで進めていくことになりました。 抜歯後、歯茎と骨の治癒を待ちCT画像で骨の状態を確認します。 抜歯した部分を横から見た断面図です。 計測すると骨の厚みは3.5mm程度です。 インプラントのポジションを決まるため、シュミレーションしていきます。 太さ3mmほどのインプラントで理想的な位置に置いてみると、インプラントの一部が骨から露出してしまうことが予想できます。 その場合将来的にインプラントが骨から脱落してしまう可能性が高くなります。 そのため、インプラントするには骨を増やす処置(骨造成、GBR)が必要です。。 今回は一定の骨の厚みはあるため、インプラントと同時に骨造成を行う計画を立てました。 口腔外科専門医と歯科医師、アシスタントスタッフの5名で行います。 実際の処置中の画像です。 血などが苦手な方は見るの遠慮していただけたらと思います ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ インプラントを理想的なポジションと角度で埋めた状態です。 インプラントが骨に全周埋まっているのが必要なことですが、一部露出しているのが分かると思います。 この部分に骨を追加するため、吸収性の人工の膜を敷きます。 その部分を支えとし、人工骨で足りない部分を埋めていきます。 この後、しっかりと縫合し終了です。 処置後のレントゲン写真です。 インプラントが埋入されています。 実際に骨を足した部分は下の赤い部分です。 通常、骨のボリュームがしっかりある場合は骨とインプラントがしっかり結合するのに、3ヶ月程度待ちます。 その後被せ物の作製に移行しますが、今回は人工骨が自分の骨と馴染んで十分な強度を得るのに8ヶ月程度待つ必要があります。 術前のシミュレーションしていた部分と比較しても予定通りのポジションに埋入することができていると思います。        このように骨が少ないと実際にインプラントができなかったり、理想的な場所に入れることができない場合があります。 しかし、アズ歯科桶川院には口腔外科専門医が2名在籍し、様々な材料と専門的な技術により難しいケースにも対応しております。 お気軽にご相談ください。   治療期間 8ヶ月 治療費  ¥350,000 + tax(インプラント埋入まで) 治療のリスク 処置後腫れる可能性がある    

2022.08.21

ノンクラスプデンチャー

歯を抜いたら入れ歯を作る必要があります。   もう一度噛めるようにするため、 見た目を改善するため、 周りの歯が移動しないようにするため、 など、入れ歯の役割はたくさんあります。   しかし、 「金具が見えてしまうのが嫌だなぁ」 「入れ歯をしていると思われたくない」 というお悩みをお持ちの方は少なくありません。   そんな時に最適なのが、 ノンクラスプデンチャーです。   クラスプとは金具のこと、デンチャーとは入れ歯のことです。 つまり、金具のついていない入れ歯、ということです。   実際の治療を見てみましょう。     歯周病のお悩みをお持ちの患者さんです。   上下の前歯が歯周病でグラグラになってしまっていました。 歯周病の治療をして残せる状態ではなく、 抜歯をしなければ周囲の歯にも悪影響が出てしまうため、やむなく抜歯をすることになりました。     抜歯後の見た目です。 前歯なので、歯がないことが目立ってしまいます。   周囲の歯はグラグラせず、しっかりしている状態なので、 その歯を支えにして入れ歯を作ることになりました。   ただし、金具が見えないような入れ歯にしたいというご希望がありました。 そこでオススメしたのがノンクラスプデンチャーです。     こちらです。 これは入れ歯を装着している状態です。   いかがでしょうか。 当時、前歯が歯周病で飛び出ていた見た目も改善しています。 ピンクの色の部分がバネのようになっており、隣の歯を支えにして使用します。 使い方は通常の入れ歯と同じです。   笑った時の写真です。 パッと見て入れ歯をつけているように見えないのがノンクラスプデンチャーの最大のメリットです。 また、金具よりも隣の歯にピッタリとハマるので、 すき間に食べ物がつまりにくいのも特徴です。   とくに前歯の入れ歯は金具があると光って目立ってしまうのですが、 この治療法を選択することでそのような入れ歯のデメリットを避けることができます。   もちろんインプラントやブリッジといった治療法を選択することも可能でしたが、 今回は患者さんと相談した上でノンクラスプデンチャーを選択することになりました。   インプラントやブリッジに比べ、 ①手術をしたり歯を削ったりする必要がなく、侵襲が少ない ②抜歯後に歯ぐきの治癒を待って型取りするだけなので、治療期間が短い ③金属を使わないブリッジなどに比べて、治療費が安い といったメリットがあります。   ただし、インプラントやブリッジよりも噛む力は劣ります。 また、入れ歯なので歯みがきの時に取り外したりする必要はあります。   それでも、メリットもたくさんある治療法なので、 気になる方はぜひ一度アズ歯科桶川院までご相談ください。     治療期間 2ヶ月 治療費  ¥80,000(1箇所あたり、部位や形によって異なります) 治療のリスク 割れる可能性がある  

2022.08.20

再根管治療

左下の根管治療で他院からの紹介で来院された患者様です。 1度治療するも改善せず、抜歯もすすめられたとのことです。 レントゲン写真を撮影させていただき、調べてみると 後ろから3番目にある第一大臼歯の根の周囲に黒い像が確認できます。 より細かく見るためCT撮影も行いました。 根の周囲の骨が大きく吸収し、黒く見えるのがわかると思います。 これは根管治療が不十分であったり、歯自体に亀裂が入ったりすると細菌が根の先から出ていき、周囲の骨を溶かしている状態です。 再根管治療が必要な事、亀裂などがあれば抜歯になる可能性を説明し治療していきます。   根管治療について詳しくはこちら↓ https://www.as-dc.com/treatment/endo.html   マイクロスコープ、ラバーダムを使用していきます。 歯の内部の画像です。 薄橙色に見える部分は以前の治療で詰めてあるゴムの薬です。 この部分に感染源である汚れも含んでいるため全て除去します。 除去後の画像です。 材料を取り切ることで、やっと根の先端に器具を入れることが可能になります。 歯に亀裂などの問題点がないか慎重に確認しながら治療を進めていきます。   治療直後のレントゲン写真です。 根の先端までしっかり薬の詰め直しができました。 完全に骨が治癒してくるには時間がかかるため経過観察し、レントゲンでの確認を行います。 半年後のCT画像です。     治療前と比較します。 根の周囲の黒い部分が白くなってきているのが分かると思います。 骨が再生し硬さが増すため、白く写ってきます。 難易度の高い治療でしたがきれいに治すことができました。 しかし、根管治療を何度も受けている歯は歯の厚みが減っているため、今後割れてしまうリスクがあります。 そうならないよう定期的に噛み合わせの確認やレントゲンで周囲の組織の状態を確認していく必要があります。 他院では抜歯と言われてしまったケースでも対応できる場合があります。 アズ歯科桶川院までお気軽にご相談ください。 治療期間 6ヶ月 治療費  保険診療 治療のリスク 再発する可能性、歯が割れてしまう可能性がある  

2022.08.14