歯を抜いた後どうする?
歯を抜くことになり、その後の治療方法で悩まれている患者さんは多くいらっしゃいます。 当院にも治療相談で多くの方が来院されます。 今回は奥歯1本の治療相談で来院されたケースです。 他院で右下奥歯の抜歯をすすめられたとのことです。 初診時の口腔内写真とレントゲン写真です。 口の中で見るとわかりづらいですが、レントゲンで確認すると、奥から3本目の歯が中で折れているのが分かりました。 残念ながら抜歯が必要な事を説明し同意を得ました。 抜歯の前には、その後の治療方法を説明し検討していただきます。 抜歯後の治療方法には 1、ブリッジ 2、入れ歯 3インプラント があります。 1、ブリッジ ○メリット ある程度自分の歯に近い感覚で噛むことができる 被せ物の種類によるが保険内外から選ぶことができる ○デメリット 健康な歯を削る必要がある 支える両側の歯に負担がかかる 汚れが溜まりやすい 2、入れ歯 ○メリット 型取りするだけで作製できる 歯をほとんど削る必要がない 治療期間が短くて済む 保険内外から選択することができる ○デメリット 支える両側の歯に負担がかかる 噛む力があまり出ない 取り外して手入れする必要がある 発音や見た目に影響が出る場合がある 3、インプラント ○メリット 自分の歯とほぼ同じような見た目と機能がある 周りの歯への影響が少ない 歯磨きなどの手入れがしやすい ○デメリット 保険外治療になる 外科処置が必要である 治療期間がかかる 今回のケースを見ていきます。 抜歯予定部位の両隣の歯は1度も治療経験のない健康な歯です。 ブリッジにすると大部分の健康な歯が失われます。 また、30代の方で入れ歯には抵抗があるとのことです。 相談の上、インプラントで対応することになりました。 CT撮影を行い、骨の状態を確認しインプラントの埋入部位を検討していきます。 周囲の歯との位置関係、上の歯との噛み合わせを見ながらポジションを決めます。 インプラント処置後の写真です。 ヒーリングアバットメントと呼ばれるインプラントを封鎖する器具が連結されています。 この状態でインプラントと骨が結合していくのを経過観察していきます。 3ヶ月経過後、レントゲン等で状態を確認し、型取りを行い上部の歯を作製していきます。 仮歯が入った状態です。 この状態で生活していただき、気になる部分がないか確認し、もしあれば調整を繰り返し問題の出ない形を模索していきます。 仮歯の形を参考に最終的な被せ物を作製します。 今回はセラミックで作製しました。 セット後の写真です。 色、形とも綺麗な状態に仕上がりました。 噛み合わせも違和感なく喜んでいただけました。 抜歯せずに残せるのが治療としてベストだと考えますが、治療せざるを得ないケースもあります。 その場合、抜歯後の治療でどれが最適でどれくらい持つのか、ケースによって全く異なります。 そのため、治療前のカウンセリングの時間をしっかり取り、治療のゴールを共有することがとても大切だと考えます。 アズ歯科桶川院では、日々様々なケースに対応しています。 お気軽にご相談ください。 治療期間 7ヶ月 治療費 ¥400,000 + tax 治療のリスク 外科処置が必要になる インプラントが歯周病になる可能性がある
2023.12.20