子ども虫歯ってどんな色?
虫歯のイメージって、何色ですか? たいていの人は "黒" を思い浮かべるのではないでしょうか。 じつは、虫歯が黒くなるのは大人だけなのです。 そもそも、なぜ虫歯が黒くなるかというと、 虫歯菌が出す酸によって歯が溶ける → 溶けた部分が再石灰化する という過程を繰り返していく中で、 歯に黒い色素が取り込まれることが原因なのです。 つまり、 一度虫歯になり始めてから、その部分が黒くなるまでには、 ある程度時間がかかるということです。 では、乳歯の虫歯はなぜ、黒くならないのでしょうか。 答えは、 「乳歯は永久歯(大人の歯)にくらべて、やわらかくて、虫歯の進行が早いから。」 先ほどお話ししたように、 虫歯が黒くなるには時間がかかるのですが、 乳歯が虫歯になって溶け始めると、 そのスピードが早すぎて、 あっという間に歯が溶けてスカスカになってしまいます。 なので、 ポチッと黒く見えてくる前に、歯の中にぽっかり穴があいてしまうのです。 実際の写真を見てみましょう。 ↑この写真のどこに虫歯があるのでしょうか。 じつは、ここでした。 これもかなり明るくして、写真をアップにして、やっとこんな感じで見えてくるのです。 虫歯になっている部分が青く染まる専用の薬で染め出してみると、、、 はい、こんな感じです。 そしてまたこの染まっている部分、虫歯になってしまっている部分をキレイに取り除いていくと、、、 なんと、虫歯はここまで大きくなっていたのです。 虫歯の治療を始めるまで、 こんなに虫歯が中で広がっているように見えましたか? そうなんです。 子どもの虫歯は、こわいのです。 虫歯が進行するスピードが早くて、黒く見えないから、 気づかないうちに大きくなっているのです。 ちなみに、治療のつづきとしては、 こんな感じで、コンポジットレジンという材料で、 あいた穴を埋めることになります。 注意してほしいのは、 これは、歯が再生したわけではないということです。 もともとこの部分が虫歯になっていたということは、 ここがきちんと歯みがきできていなかったということです。 ということは、このコンポジットレジンで埋めたところを、 今後も同じように歯みがきできなければ、 コンポジットレジンを埋める前の状態、 つまり、 この残っている歯の内部から、 虫歯の進行が再スタートすることになります。 そうならないためにも、 ① 虫歯になっていないかどうかの早期診断 ② 日々の歯みがきがきちんとできているかのチェック この2点の重要性をわかっていただけたでしょうか。 アズ歯科桶川院では、希望されるお子さん全員に、 みがき残しチェックのための染め出し、 写真撮影を含めた経過の確認を行なっております。 ぜひ、定期的な検診にお越しください。 お待ちしております。
2020.12.04